2012.02.02 (Thu)
福島第一原発:4号機が倒壊したら・・・・小出裕章先生のお話
有名人が脱原発を訴えると影響が大きいので、原子力村に支配された日本のメディア、特に記者クラブは脱原発を堂々と訴えた渡辺謙氏のスピーチの内容を伝えるのを避けたに違いない。特に読売と産経、そしてその系列のメディアには、洗脳されないよう気をつけたほうがいい。
そんなわけで、日本のメディアでは4号機がいまにも倒壊しそうな危険を秘めていることもほとんど報じられていないが、京都大学の小出裕章氏によると、4号機は依然、危険な状態らしい。このところ、大震災が近い将来起こるようなことを書いた記事をよく見かけるが、そういった記事を読むたびに4号機のことが気にかかってしょうがない。何かあったら、すぐに逃げられる準備を整えておいた方がいいだろう。
書き起こし:『ざまあみやがれい!』4号機倒壊で放出する放射性物質の量「最大の場合、ケタで多い放射性物質が吹き出してくる。10倍を超える」小出裕章 2/1(2)
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2011.11.30 (Wed)
NHKスペシャル: 原発当事者が語り始めた失敗の理由(動画)
NHKスペシャル_シリ-ズ原発危機_安全神話~当事者が語る事故
by gomizeromirai
NHKスペシャル_シリ-ズ原発危機_安全神話~当事者が語る事故 by gomizeromirai
2011年11月27日(日) 午後10時00分~10時49分
総合テレビ
※近畿ブロックは、12月1日(木)午前0時15分~1時04分 総合テレビ (30日深夜)が本放送になります。
崩れ去った安全神話:国策として原発を推進してきた国の責任者たちが失敗の本質を語り始めた。結局、福島第一原発事故は、安全神話が崩れるのを恐れ、楽観的な見解しか示さず、リスクを知りながらすぐに対策を練らなかった電力会社とそのリスクにさえ目を向けようとしてこなかった国の怠慢が招いた人災事故であり共謀犯罪だった。その根底には、「神の国」日本に原発事故が起こるはずがないという根拠のない宗教的な信仰があったというのが何よりもショックだった。
大津波による全電源喪失、メルトダウン、水素爆発、そして放射性物質の拡散・・・。未曾有の大災害を引き起こした『福島第一原子力発電所』の事故で、これまで「絶対安全」とされてきた、日本の原発の“安全神話”は もろくも崩れ去った。長年、安全性の根拠となってきたのが、原子力安全委員会が定める『安全審査指針』だ。指針の策定や改訂をめぐって、専門家や官僚、電力会社は何を議論し、原発の安全を確保しようとしてきたのか。番組では、安全委員会の議論と当事者たちへのインタビューをもとに、“神話”の内実を明らかにする。そして、何が今回の事故を招いたのか、今後、原発の“リスク”とどう向き合えば良いのか、検証する。
NHKスペシャルより
今回この放送を報道したNHKも安全神話で国民を騙してきた原子力村のイチミである。そんなNHKの報道なので、当事者を最後まで問い詰められなかった詰めの甘さが露呈した番組だった。ほとんど新しい発見のない生ぬるさがきわだっていたのが残念だった。
重要だと思われる原発事故関連記事をリンクしておく。
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2011.10.18 (Tue)
東電が国に7000億円の資金援助申請って何かの冗談か
福島第一原発事故で日本中の食品が汚染された。その食品の汚染度を測定するために、人々は本来は政府や東電が払うべき測定料金を支払うはめになってしまった。政府は、東電に援助するお金が1兆円あったら、放射能測定器を買い、全国の地方自治体で無料で食品の検査ができるようにするべきだ。それが、国民に放射能汚染の不安と恐怖をもたらした国や東電の責任というものだろう。
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2011.09.28 (Wed)
除染はどこまで効果あるのか
除染するにせよ、中途半端にするのでは費用がかさむだけで何の効果もない。まず、効果的な除染にはいくらくらいかかるのだろうか。朝日の記事によると、「放射性物質の除染対象になる可能性のある地域は、最大で福島県全体の7分の1に当たる約2千平方キロに及ぶ」そうで、セシウムをほぼ除去できるとされる深さ約5センチまではぎ取ると、体積は約1億立方メートルになり、除染土壌の体積は東京ドーム80杯分に相当するという。さらに、この除染土壌の中間貯蔵施設を造るとなると、国家予算とほぼ同じの約80兆円かかるそうだ。しかし、それでも、完全に放射性物質を除去することはできないようだ。
これを試算したのは、除染の考え方や手順などを盛り込んだ除染基準をまとめるために環境省が9月14日に初会合を開いた有識者による「環境回復検討会」のメンバーでもある東京大学(環境システム工学)の森口祐一教授。
また、『EX-SKF-JP』神戸大学山内知也:福島市渡利地区、「除染はできていない」で紹介されていた神戸大学大学院海事科学研究科の山内知也教授(放射線物理、放射線計測)による9月20日付けの『放射能汚染レベル調査結果報告書
渡利地域における除染の限界』と題された報告書を見ても、除染には限界があることがわかる。
概要:2011年9月14日、福島市渡利地区において空間線量の計測を実施した。「除染」が行われたということであったが、6月の調査において最も高い線量を記録した側溝内堆積物には手が付けられておらず、地表面における空間線量は当時の2倍に上昇していた。「除染」のモデル地区としてある通学路がその対象になったが(「除染モデル事業実施区域」)、その報告によると平均して7割程度(約68%)にしか下がっておらず、空間線量も1~2 μSv/hに高止まりしている。今回の調査においてもその通学路の周辺において20 μSv/hを超える非常に高い線量が地表面で計測された。コンクリートやそれに類する屋根の汚染は高圧水洗浄によっても除去できておらず、住宅室内における高い線量の原因になっている。除染の対象にはされなかった地域の水路や空き地、神社、個人宅地内の庭で高い線量が計測され、最も高い線量は地表で20 μSv/hを記録した。本来の意味での除染はできていない。
また、今でも福島第一原発からは、大量の放射能が漏れており、福島の住民の間では、いくら除染しても翌朝には、『フレッシュな放射能』が降ってくるとまで言われているそうだ。
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『Bird's-Eye』福島第一原発 98 『フレッシュな放射能』いくら除染しても翌朝降ってるより
いくら莫大な費用をかけて除染したところで、福島第一原発の放射能が完全に止まるまでは、放射性物質を完全に除去できないのは、誰にも明白だ。除染といえば、まるで放射性物質が完全になくなるように聞こえるが、実際には、完全にはなくならないし、限界もあるので、単なる気休めにしかならない。それどころか、除染作業で被曝する人も急増するだろう。
日本政府や東電は、莫大な費用をかけて、このような気休めをするのではなく、もっと現実的にものを考えなくてはならない。80兆円あれば、全額を原子力損害賠償として使い、汚染区域の住民を全員避難させて、新しい住宅を与えたり、被曝治療することも可能だ。昨日のエントリーのアビさんのコメントにもあった通り、住民にとっては、故郷を失うのは本当につらいだろうけど、福島や近県の汚染地域を放射能汚染物質の貯蔵地として全国にばらまいた高濃度放射能汚染したがれきや除染して溜まった汚染土壌の集積地としたほうがいいのではないか。
もしこれができないと、被曝を恐れた日本人はほとんど海外へ逃げ、日本中にばら撒かれた放射性物質で被曝した日本人は、近い将来ほとんどが死に絶え、人口が激減した日本は国家として成り立たなくなるだろう。そして、最悪の場合、日本全体が、世界の使用済み核燃料置き場と化してしまうかもしれない。これを避けるには、最低、次のことが必要だ。
1.政府や東電は、真実の放射能拡散情報、飲料水の汚染状況を毎日報告する。
2.福島原発から100キロ以内の人々を緊急に全員避難させ、生涯、無償で住宅(国や東電が所有する保養地など)を提供する。
3.福島原発から250キロ以内の子供は、これから数年間は国が責任をもって内部被曝の定期検査をする。
4.この地域の人々が、甲状腺癌や白血病、その他の癌になった場合、無条件で治療費や手術は国が負担する。
5.高濃度汚染がれきは、福島第一原発から100キロ以内に貯蔵庫を作って埋める。
6.高濃度汚染水を海洋や地下水と接触させないよう、汚染水貯蔵庫や原子炉を囲む鋼鉄製の壁や底をつくる。
7.日本国内の原発を数年以内に全廃する。
国民だけでなく世界中が東電や日本政府に対して完全に信用を失ってしまった。しかし、東電や政府にも、国民のことを思える良心のある人が残っていることを祈りたい。
2011.04.01 (Fri)
日・仏首脳会談と共同記者会見は究極のアフォーマンス
IAEA=国際原子力機関は、福島県の飯舘村の土壌から、IAEAが定めた避難基準の2倍の放射性物質が、検出されたと発表し、日本政府に状況を見定めるように勧告した。後ほど、その放射性物質が半減期の短いヨウ素131で、測定値は1平方メートル当たり約200万ベクレルから約2千万ベクレルへと修正されたため、実際は、基準の20倍の放射性物質が検出されたことになる。
『西遊記』に出てくる猪八戒そっくりなハッカイ官房長官は、3月31日の午前に開いた記者会見で、IAEAから勧告をうけたことを確認した上で、この場に及んでも、直ちに退避が必要な状況ではないとIAEAの勧告を無視した。その後で、長期間そうした土壌の地域にいると、その蓄積で健康被害の可能性が生じる性質のものなので、しっかり把握し対処していかなければならないとわけのわからないことを付け足している。

この福島第一原発事故が長期に及ぶものであることは、IAEA初め、原発専門家が口を揃えて言っていることだが、それを「直ちに健康に害を及ぼすものではない。」とか、「直ちに退避が必要な状況ではない。」と論点をすりかえる政府は、国民をあまりにも愚弄しすぎているとしか思えない。長期にわたって害を及ぼすことがわかっているならば、今すぐ国民を避難させなければ、将来、とんでもないことになることくらいはわかっているだろうに。
これだけ避難地域を広げるように言われているのに、政府がそれを実行しないのは、より広域の住民を避難させた場合、それだけ支援費用の増額が予測されるからであろう。しかし、放射能汚染で多くの被害が予想される地区に住民をそのまま放置し、2,30年後に住民が癌や白血病にかかって国を訴えた場合、その保障額は、住民を避難させるために支払われる支援費用の何倍、何十倍にもなるであろうことは考慮されていないらしい。行き当たりばったりの菅政権では、どうせそのときは他の政権に変わっているから関係ない。
馬菅政権にとっては、国民の命よりも、今、下手に避難範囲を広げて、「そら、みたことか。」「だから、最初から言っただろ。」「やっぱり、菅政権は信用できない。」といった国民による風評の方が重要らしい。
この危機状態に、今の冴えない日本の官僚に支配された馬菅政権が政権を握っているのは、日本国民にとっては、なにかの悪い冗談か悪夢以外の何者でもないといってもだろう。
それも、原発事故で国民が憔悴しきっているときに、もう一つの原発王国のフランスから、わざわざ孫悟空のような猿コジ大統領を呼んで、日仏共同首脳会談や記者会見を開き、「最も優先すべきは安全基準を確認することだ。われわれは津波に対して原発の保護の仕方を検討すべきだ。今全ての原発を世界中でやめたとしたら、エネルギーはなくなってしまう。」などと、日本で原発事業を続行することを不甲斐なく伝えさせたのは、まさに、ドブに落ちた犬を叩く行為に等しい。


記者会見といっても、日本とフランスのメディアから各一名が馬菅と猿コジにそれぞれ一つずつ質問をしただけだった。日本からは、原発推進派メディアの読売の女性記者、フランスメディアからは男性の記者が質問した。

馬菅はこれからも原発を推進するためにアフォーマンスばかりするのなら、早く辞任して、お遍路の旅ではなく、孫悟空とハッカイを引き連れて原子炉の旅に出かけるべき。そして、その周辺に住む人々がどれだけ悲痛な思いを抱いているのか現状を把握するべきだ。
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2011.03.21 (Mon)
放射線物質の食物への影響
野菜から放射線物質が検出されたからといって、何も恐れることはない。英語の文献を読む限り、野菜に関しては、原発事故の前に植えられたものなら、よく洗えば放射性物質を洗い流すことができ、食べても健康に害を及ぼす心配はないという。
ただ、原発事故後に放射性物質が含まれた土壌に植えられて育った野菜は、ヨウ素を初め、半減期が長く人体への影響が大きいセシウム、ストロンチウムなどの放射線物質を含むため、洗っても、効果がない。また、同様に、私たちが、放射線で汚染された牧草や飼料を食べた牛のミルクを飲んだりすると、放射性物質を体内に入れることになり、免疫システムが破壊され、健康を維持する上で大きなリスクとなる。
つまり、原発事故直後に放射性物質で汚染された野菜は、健康に害を及ぼすことはないが、今後、放射性粒子に汚染された土壌で育つ野菜は、放射性物質を含み、健康に害を及ぼすことになる。特に乳幼児や子供たちにとって、放射性物質は甲状腺に「チロキシン」という「成長ホルモン」として蓄積され、「体内被曝」をもたらすため、非常に有害だ。
現在、原子炉を冷却するために使用された大量の海水は、原子炉を巡回したときに放射性物質に汚染されている恐れがあるので、それがそのまま海に垂れ流されるとしたら、福島原発近海の深刻な海水汚染が予測される。大量の放射性物質を含んだ海水で育つ魚介類を食べることによる健康障害は、計り知れないものがあるだろう。
放射線物質の中で、ヨウ素は甲状腺に集積しやすく、甲状腺がんを発生させる可能性が高い。ストロンチウムは血液を作る骨髄に集まるため、白血病などになるリスクがある。セシウムは全身に行き渡る性質があり、さまざまながんを誘引する一因となる。被ばくしてがん細胞が作られても、発症するのは約20~30年後になると言われている。
ヨウ素、ストロンチウム、セシウム、プルトニウムの半減期(「原子」の数が半分になるまでの時間)は下記の通り。
(主な放射性物質の半減期より)
放射性物質の名称: 半減期
ヨウ素-131: 8日
ストロンチウム-90: 29年
セシウム-137: 30年
プルトニウム-239: 2万4千年
例えば、チェルノブイリ原発事故の後、多くの甲状腺がんの症例がベラルーシやウクライナに住む子供や大人に見られたのは、事故後4年が過ぎてからだった。事故のときに15歳以下だった子供から見つかった甲状腺がんの件数は、2002年7月までに、1800件にのぼり、この発生率は通常の生活での甲状腺がんの発生率に比べて明らかに高いと言われている。
また、米国ユタ州の南に位置するネヴァダでも、核実験が行われ、その後、ごく少量の放射性粒子に汚染された土壌で育った草を牛が食べ、その牛乳を母親が飲んで、母親の母乳を幼児が飲むことによって、甲状腺がんや子供の精神遅滞が高い確率で起こったという報告もある。科学者による研究によると、これまでに、核実験に起因するがんは、11,000件が全米で見つかったという。
万一被曝した場合、原発事故後、1ヶ月間、安定ヨウ素剤を服用することで、放射性ヨウ素が甲状腺に取り込まれるのを防ぐ効果があるといわれている。米国ユタ州では、核実験が行われたのを知らなかったため、ヨウ素を服用していなかったという。
白血病やその他のがんに対する予防や治療は定かではない。
それにしても、世の中にはさまざまな人がいるようだ。これだけ人体への悪影響が懸念されている放射線について、米国の元コメディアンで、今は保守派作家のアン・クールターが、福島の原発事故を受けて『放射線についての煌くレポート』(A Glowing Report On Radiation)という著書を執筆。その中で、適度の放射線は体にいいなどとねぼけたことを書いている。
下の動画では、狂った馬鹿女、アン・クールターが、ピーター・シフ(Peter Schiff)の番組に出演して、放射線が体にいいことを主張している。
Ann Coulter Says 'Radiation Is Good For You' and Suggests Radiation-Bathing In Fukushima
番組で、狂ったクールターが、放射線で癌が治ったり、放射腺で汚染された鉄筋が使われた台湾のアパートに住んでいた住民は、ほとんど被害がなかったとか、避暑地のSPAでは、お金を払ってまで放射線を浴びる人がいるなどと述べた。そりゃ、放射線は放射線でも、違う種類の放射線だろと思わず誰もが突っ込みたくなるような話や、科学的根拠のない事象を述べているだけだった。福島原発事故で放出されている放射線とは全く別な話であるにもかかわらず、それをまるで原発の放射線が体にいいようなことを言っているので、あいた口が塞がらなかった。
それなら、ヲマエが福島原発に行って、その放射線の効果とやらを証明してくれとピーター・シフにつっこまれ、あたふたしていたアン・クールターは、雨が降ったからといって、自分が被曝するのを恐れて福島第一原発事故で被害を受けた人々への訪問を中止したバ菅と同じ種類の利己主義で情けない人間に違いないと思ったのだった。
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2011.03.19 (Sat)
東京電力の小森常務がワニの涙を見せる
それも、今回謝罪したのは、東京電力の小森明生常務で、最高責任者ではない。その上、小森常務は、悲痛な面持ちで、記者の質問にもあいまいに答え、最後には泣き出してその場を足早に去ったという。。国民が最も知りたいことを何も説明せずに、泣いてごまかし、その場を逃げるとは、大の大人がすることか。
このことは、海外のメディアでもすでに伝えられていて、小森常務の涙がワニの涙であることはとっくに見破られ、下のようにパロディ画まで作られる始末。ワニの涙というのは、嘘なきという意味で、西洋ではワニは獲物を油断させるために、涙を流して感情を表すという言い伝えがある。下のパロディ画像の左側上から2番目にも、カエルっぽいワニのキャラクターが書かれている。

写真:Crying TEPCO chief joins Cavalcade of Sad Guys
"boingboing" Xeni Jardin at 11:20 AM Friday, Mar 18, 2011
(和訳)
日本北部にある福島原発をここまで大きなトラブルに巻き込んだ当事者である東京電力の小森常務が、今日の記者会見の最後に泣き崩れた。また、記者会見で、小森氏は、今回の放射線漏れが、周辺の人々を負傷や死に至らせ、発電所にも大きなダメージを与えるほど深刻なものであったことを明かした。
小森氏の涙を本物の悲しみの証しと見るものもいるだろうし、Twitterを通して怒りを隠せない日本人もいるであろう。論理からすれば、東京電力には事故の大きな責任がある。大惨事に発展してから謝罪するのは、遅すぎる。状況は日々悪化し、危機はいまだに解決できていない。小森氏は、原子炉の安全を確保するまで涙を見せるべきではなかった。なによりも、ウィキリークスのおかげで、東京電力がこれまでも過去に虚偽を行い、利益だけを追求し、安全性を脅かしてきた会社であるということがわかった。
私も小森氏の涙は「ワニの涙」、つまり嘘の涙だったと思う。もし、本当の涙を流すだけの国民に対する同情心があったなら、もっと早く謝罪するべきであったし、会社の利益を庇うために国民にあやふやな態度を見せるのではなく、インタビューでも今回の事故の原因が何だったのか、現状はどうなっているのか、そして今後はどうなるのかなど、はっきりと伝えただろう。
それにしても、本来なら、東京電力の清水正孝社長が謝罪するべきなのに、姿さえ現さず、誠意が全く感じられないと思ったのは私だけではないだろう。周辺の住民のことは全く考えず、コストカットのために、古くなった危険性の高い原子炉をそのまま使い続け、最悪の場合は、日本だけではなく、全世界の人々の生命を脅かす結果になるかもしれない。
今回の事故は、自然災害が招いたと言っても、菅政権と連携して、国民を欺き続けた東京電力は、福島第一原発の原子炉を全基廃炉とするのは当然であり、東電という虚偽とでっちあげで塗り固められた会社もつぶさねばならない。

The moment nuclear plant chief WEPT as Japanese finally admit that
radiation leak is serious enough to kill people
Mailonline By DAVID DERBYSHIRE
Last updated at 11:27 PM on 18th March 2011
この小森氏の会見を見て、福島第一原発から漏れる放射線がいかに危険なものであるかを感知した人も多いと思う。

写真:"DailyMail" Dangerous work: officials wearing protective clothing
and respirators head towards the Fukushima nuclear plant
危険な仕事:防護服と人工呼吸器ヘッドをつけて福島原子力工場へ向かう自衛官
原子炉の冷却作業では、なるべく多くの自衛官を動員して、短時間で任務を交代し、被曝の確立が低くて済むようにして欲しい。この福島第一原発と日本国民の命運は、彼らにかかっているのだから。