2012.05.11 (Fri)
悪徳指定弁護士という烙印を押された大室俊三、村本道夫、山本健一
そもそも、検察が2度も不起訴にした後、実態のない検察審査員が、捏造された捜査報告書をもとに、『起訴相当』と議決した無意味な小沢裁判が、続行され無罪判決を出されたこと自体、わけがわからなかったが、その上、無罪になった小沢氏を控訴する指定弁護士らは、いったいどこまで非常識なのだろうか。常識をわきまえた弁護士なら、控訴する前に、その辺をクリアにするべきだろうが、弁護団主任の弘中惇一郎弁護士が下の記者会見で述べられているように、この3人の指定弁護士は、弁護士の感覚を持ち合わせていなかったようだ。
小沢一郎裁判控訴決定 弁護団[被告側]による記者会見
■控訴を受けての小沢一郎民主党元代表のコメント
「指定弁護士による控訴について」
先日の無罪判決の内容を見る限り、控訴審でこれが覆るとことは想定しにくく、指定弁護士が控訴したことは理解に苦しむ。いずれにしても、弁護団と協議した上、早期に公訴棄却もしくは無罪という結論が得られるよう、万全の対応を取りたい。 平成24年5月9日 衆議院議員 小沢一郎
小沢一郎裁判控訴決定 指定弁護士[検察側]による記者会見
悪徳指定弁護士の会見の中にもあまりにもわざとらしい受け答えがあると同時に矛盾した言動も目立った。例えば、政治裁判ではないといいながら、政治的影響はあると思うといったり、控訴に時間がかかったとか控訴を引き伸ばしたつもりはないと強調しているが、実際は、控訴を判断するのにすれすれまで時間がかかっている。個人的には、小沢氏を次期民主党代表選に出馬させないように、控訴するのはもともと決まっていたが、わざと悩んでいるふりをして、より多くのカネを悪徳集団や反小沢派から引き出そうとしていたのではないかと推測している。
大室俊三弁護士が、平成22年10月の選任からこれまでに費やした時間は、839時間に上ると会見で回答するとすぐに、「指定弁護士の報酬は1審、2審、上告審の各段階ごとに最高120万円。限度額の120万円が支給されたとしても、1審の報酬は時給1500円を割り込む計算になる。」と報じたが、これだけのカネでこの3人が今回の裁判に関与しているはずがない。
悪徳指定弁護士らが今回控訴したのも、悪徳集団にさらにカネを積まれてやったのだろう。控訴のタイミングをすれすれまで引き伸ばしたのも、より多くのカネを手に入れるためだったに違いない。原発推進派と同じように、世の中、全てはカネで動くと思っている者がいれば、カネのためならなんでもする奴らもいるために、世の中は不幸になっている。しかし、死ぬときはいくら金持ちでもお金をあの世に持っていくことはできず、下手に多くの遺産を残したばかりに遺族が不幸になることもある。それでも、弁護士の名誉よりもカネを選んだという不名誉は、死んだ後もずっと残る。こう考えると、この悪徳指定弁護士らは、本当にかわいそうな奴らだと思う。
小沢弁護団と指定弁護士の会見の概要は次の通り。
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2010.10.20 (Wed)
弘中惇一郎弁護士が小沢弁護団に♪
小沢氏弁護団に村木さん弁護人、弘中惇一郎氏
(2010年10月20日11時38分 読売新聞)
「陸山会」の政治資金規正法違反事件で、強制的に起訴されることになった小沢一郎・元民主党代表(68)の弁護団に、郵便不正事件で無罪が確定した元厚生労働省局長・村木厚子さん(54)の弁護人を務めた弘中惇一郎弁護士が加わることが小沢氏側の関係者の話でわかった。
小沢氏の起訴後、主任弁護人に就任する見通しという。
弘中弁護士は、ロス疑惑「一美さん銃撃事件」で無罪が確定した三浦和義・元輸入雑貨会社社長(2008年に自殺)や、薬害エイズ事件の安部英・元帝京大副学長(1審で無罪、控訴審中に死去)らの弁護人を務めたことで知られる。
小沢氏側は15日、東京第5検察審査会の「起訴議決」の取り消しなどを求める行政訴訟を東京地裁に提訴。関連する執行停止や仮差し止めの訴えが18日に却下された。小沢氏側は20日午後にも即時抗告する方針だが、再び退けられれば、強制起訴に向けた手続きが進められることになる。
小沢氏は、きっと宮崎学氏の「小沢一郎へのアドバイス」を読んだに違いない。やはり、弁護士によって裁判の結果に大きな違いが出るのは既成の事実であり、弘中惇一郎弁護士は、誰もがクロと睨んでいた、かの三浦和義まで無実にしてしまうほどの実力の持ち主である。私は、三浦和義はいまでもクロだったと見ている。しかし、クロさえもシロにしてしまうのだから、あっぱれというしかない。村木氏の裁判でも、緻密な捜査で無実を勝ち取った有能な弁護士である。とても頼もしい助っ人が現れたものだ。
2010.09.11 (Sat)
郵便不正事件:村木厚子元局長無罪で暴かれた検察の暴走
実態のない障がい者団体「凜(りん)の会」倉沢邦夫元会長が、障がい者のための郵便料金割引制度(一般には120円かかるものが8円で済む)に目をつけ、村木氏の部下であった上村勉被告厚労省元係長に頼んで郵便料金割引を認める偽証明書を発行してもらい、電通や家電量販会社のダイレクトメール業務を行っていた。それが摘発された。この郵便不正事件は、ただこれだけの事件で終わるはずだった。
それを大阪検察特捜部が、東京検察特捜部が小沢秘書逮捕で派手に立ち回っていたのに嫉妬を感じたのかどうか知らないが、単純な事件に尾ひれ背ひれをつけるどころか、事実とは全く違ったストーリーを捏造した上で、村木敦子氏や民主党の政治家などを巻き込んだ大きな事件として捜査を進めたのである。下の動画では、判決が出る前の無実を訴える村木氏が、「なぜこんなストーリーが作られたのか」と検察の捜査に不審を抱いているのがわかる。
厚労省の絡んだこの事件をこんな小さな問題で終わらせるにはもったいない。世間があっというような大事件にして、注目を浴びたい。そんな野望を持った大阪地検特捜部によって、シナリオが作られた。
大阪地検の最終ターゲットは、警察と癒着関係にある公明党の敵でもある民主党副代表の石井一参議院議員だった。当時「政治とカネ」の問題で、バッシングを受けている民主党に致命傷を与えるためだった。
「『凛の会』の倉沢邦夫元会長から頼まれて、 石井議員から厚労省の塩田幸雄部長に証明書を発行するよう要請があったってのはどうだ。塩田部長が決裁権のある村木課長に便宜を図るよう指示し、 村木から上村係長に証明書発行の指示が下りたことにしよう。」
こんな捏造談義が大阪地検特捜部で交わされた可能性は高い。この捏造を事実とするために厚労省職員7人を証人として取調べし、このシナリオを元に検事が誘導尋問をする。シナリオに沿わない証言に書かれたメモは、証拠隠滅のため、その場で破棄。こうして村木被告の上司を通じて、石井一・民主党参院議員から証明書を発行するよう口添えがあり、厚労省が組織ぐるみで偽証明書を作ったとしたシナリオどおりの調書が作成された。
しかし、大阪地検の目論見は外れた。「国民から信頼されるように働いてきた。例え、 国会議員に依頼されても、法に反することを引き受けることはあり得ません。」と逮捕時から一貫して無実を訴えてきた村木被告の真実を語る姿を前に大阪検察の偽装工作は難航した。又、村木氏の弁護人である代理人・弘中惇一郎は、大阪検察が作り上げた調書の矛盾をしらみつぶしに調査した。
すると、「凜(りん)の会」の倉沢邦夫元会長が「村木被告から省内で偽証明書を受け渡された」とする証言についても、「作成したと考えられる日に倉沢氏が厚労省で受け取るのは不可能」であったということがわかった。
さらに、検察側が偽証明書作成の「動機」とした石井一議員の口添えについても、石井議員が東京の議員会館で、倉沢被告から口添えを頼まれたとされる日時に千葉県内のゴルフ場にいたという「アリバイ」が存在した。つまり、これだけを見ても、倉沢氏の証言は信頼がおけないということがわかる。
その上、第5回公判に出廷した証人たちから、次々と検察の誘導尋問にひっかかって真実と違うことを述べたり、事実無根の供述調書に無理やり署名させられたなどの驚くべき証言が飛び出したのである。
民主党の石井一参院議員から口利き電話を受け、村木被告に便宜を図るよう指示したとされる塩田幸雄・元厚労省障害保健福祉部長も8日の第5回公判に証人出廷し、 「(聴取した)検事から 『あなたから石井議員に電話した交信記録がある』 と言われて (村木への指示を)証言したが、後に 『実は記録はない』 と言われた。 大変な供述をして(村木を)無実の罪に陥れてしまった。事件自体が壮大な虚構ではないのか」 という証言も得られた。
村木被告の指示で偽証明書を作成したとして起訴され、検察側証人として法廷に立った上村被告も、「指示されていないと伝えたが、検事が調書に入れてくれなかった。村木被告とのやり取りの部分は、検事の作文だ」 と異例の証言を涙ながらに語ったという。
今年1月に始まった公判でも、証人出廷した厚労省職員7人全員が村木被告の関与を否定。捜査段階で村木被告の関与を認めていた証人からも、「事実と違う供述調書に署名を強要された」と特捜部の捜査批判が続出した。
検察側は、関係者が村木被告の関与を認めていた捜査段階の調書43通を証拠請求したが、横田裁判長は5月、「取り調べに問題がある。あらかじめストーリーを描き、検事が誘導した可能性が高い」として、上村被告の全調書など主要な34通の証拠採用を却下。こうして、村木被告は無罪判決を勝ち取った。
このように検事が関係者を聴取した際、嘘の “証拠” を示唆して、供述を無理やりに引き出すなど強引かつ違法な捜査の実態が次々と明らかになっている。同じような手法が小沢一郎氏に秘書が逮捕された際も使われた可能性が高い。
この事件を考える上で、小沢問題と村木氏の「郵便不正事件」に共通する検察の暴走を詳しく解説した木村朗(きむら あきら)鹿児島大学教員の論文は必読だ。
木村 朗 (きむら あきら、鹿児島大学教員、平和学専攻)
第二〇回 小沢問題をどう考えるか
-検察権力・マスコミ報道との関連で (上)