2012.01.19 (Thu)
小出裕章氏のSPEEDIと原発寿命60年についての感想
小出裕章先生の感想要点:
-SPEEDIの予測を国民に知らせるよりも先に米軍に提供していいた件について、日本がどこに目を向けているのかが明らかになった出来事だったと思う。
-米軍に先に知らせたのは、支援をしてもらうためだったという言い訳には、笑いながら、たしかに「ともだち作戦」では米軍が日本に協力しに来たが、風向きが船に向いたとたん、退散してしまったのだと皮肉を込めて語った。
-SPEEDIの情報が遅れたばっかりに、相馬市の人たちが放射線量がよりたかい飯館村に逃げてしまった人たちのように被曝してしまった人たちがいる。文科省がどのような責任をとるのか知りたい。
-避難指示の見直し案の中でSPEEDIの情報は信頼性が低いので使わないという報道がされたが、SPEEDIは、チェルノブイリの原発事故が起こって、国民に放射能の情報をより早く伝えるという目的で作られた。それを役に立たないといまさら言うのは、20数年の歳月と130億円以上を投入してSPEEDIを何を考えてやってきたのかを問わなくてはならない。不作為の罪で一人ひとりの個人責任を刑事的にもとりたいと思う。
-緊急時には実測には限界があるので、だからこそ計算シミュレーションというものがあるのであって、だから、SPEEDIが必要となるのだ。すべてはとりつくろった姿だ。
-細野原発災害大臣は、原発の寿命を40年で廃炉にすると言った後に、例外で20年延長すると発表したが、40年までは動かしていいという宣言をしたと受け止めた。今現在、動いているものを全て即刻止めろと言ってきた小出先生にとっては、細野氏の主張自身が実におかしい主張だ。これからも原発を続けるという宣言なので。これに対して、意見する人があまりいなかったため、これを見透かしたように、政府はさらに20年延長を言い始めたのだろう。原子力推進派の巻き返し工作が着々と進んでいる。
産経が原発推進派であるというのは有名だが、原発の寿命が60年に延長されたことに喜び悶えている。それがもっとも明白に現れている記事を紹介しよう。
2012.01.10 (Tue)
福島第一原発4号機が崩壊する前に避難の準備を
まずは、Facebookの『We think about Fukushima Daiichi.「福島第一原発を考えます」』のMiki Shunjiさんの投稿から。4号機が崩壊した際の避難対策について述べられている。

[和訳]
対策:関東・東北地方からの避難について
関東・東北地方から避難する準備は整いましたか。私たちはいま、政府との原子力戦争の真っ只中にいます。
不安定な原子炉の状況から判断すれば、私たちは高濃度の放射能に汚染された東北・関東地方から非難する準備に取りかかるべきだと思います。6月上旬にセシウム137が突然増加した情報は、福島原発はいまだに予想不可能である危険性を伝えています。
もし次に予測できない事故が起これば、無能で無責任な政府は、国民がパニックに陥って交通渋滞になるのを避けるために、有無を言わさずに主要道路を閉鎖するでしょう。
ですから、私たちは、このような最悪の状況を受け入れなくてはならなくなる前に、避難ルートを個人的に確認しておかなくてはなりません。
*東京から出発するほとんどの電車は、止められるという覚悟をしておく。
*関東・東北地方から避難するためのルートを確認し、覚えておくこと。
*車の燃料は、常に満タンにしておく。
*避難のために十分な水と調理済みの食事を用意しておく。
*家族のために寝袋や毛布、軍手などを準備する。
*太陽電池のラジオや救急箱が必要となる。
*現金、クレジット・カードやその他の動産全てもお忘れなく。
(注:リンクは筆者による。)
4号機の危険性は、京都大学の小出裕章先生も心配されている。
20120109 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章
1月9日 4号機倒壊の危険性と40年原則廃炉について 小出裕章(MBS)
2012年1月9日(月)、MBS(毎日放送)ラジオの「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)が出演されました。
・原子力発電所の賛否を問う住民投票条例の制定を目指す市民団体「みんなで決めよう『原発』国民投票」の大阪府での署名活動で、有権者の50分の1(約4万3000人)を超える約5万人分があつまったことについて
・「40年で原則廃炉」というザル法について。
・4号機の水素爆発が、1号機3号機とは変わっていたものだったこと。その爆発のせいで建物が倒壊する危険性があること、について。
小出先生の4号機に関するお話の書き起こしを一部『ざまあみやがれい!』より転載させていただく。
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「福島第一原発を考えます」 |
2011.10.19 (Wed)
副島隆彦氏は日本版ヒットラーだったのか!
原発事故が起こってから、いきなり「自分は死ぬ」などと感情的なブログを書いたと思ったら、福島までガイガーカウンターを持っていって、放射能が低いとブログに書いていた。まさか、こんな演説までしていたのにはただただ驚愕するばかりだ。それにしても、この演説、大声で話しているのに、なぜか話の内容が伝わってこない。なぜだろう。どんな人たちが拍手していたのだろう。
これが、「小沢一郎と日本の新しい政治」と題された催しでの演説だったので、小沢氏と全く逆の思考を持ったこのようなゲストを招いてしまったせいで、小沢氏が勘違いされたら気の毒だ。
さらに、副島氏が管理している『重たい掲示板』にも、下記のような驚くべき記述があったので、紹介したい。
専門家でもない、 1.武田邦彦 と 2.広瀬隆 3.小出裕章(こいでひろあき) と4.児玉龍彦 の 放射能コワイコワイの国民扇動者 4人組 を、私は、これからもずっと糾弾し続ける。 彼らの言論のおかしさと、愚劣さと、低劣さが、満天下に認められ、大きく敗北する時まで、ずっと、私の方も言論で闘いつづける。
だから、私の同志は、放射医学者たちである。その代表は、やはり、 山下俊一(やましたしゅんいち)長崎大学教授(現在は、福島県立医大副学長も兼任している) である。
2011.10.13 (Thu)
世田谷区弦巻5丁目の区道で検出されたのは3.35マイクロシーベルトだった
その後、東京新聞では、13日に再測定すると、地表から一メートルの高さで3.35マイクロシーベルト(暫定値)を検出したという。
普通は、地面に近いほど数値は高くなるが、このスポットでは、地表から1mの場所で地面よりも高い数値が検出されたという。除染後も効果はほとんどなかったそうだ。この放射能汚染は福島から飛散したものなのか。それとも、近くのがれき処理場から飛散したものなのか。世田谷区には至急原因の究明をしていただきたい。
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『保坂展人どこどこ日記』世田谷区内の局所的な「高い線量」計測について
今日は8回目の記者会見だった。世田谷区内にピンポイントで「高い線量の個所」を確認し、区としてその原因を究明し、また原因物を除去する対策にあたっていることを発表した。記者会見ではあまり多くの質問は出なかったが、夕方からテレビニュースで報道され始めて、NHKの9時のニュースでは冒頭に伝えられた。まず強調しておきたいのは、今回区で確認した高線量の個所は狭く限定された空間(高さ1・5m×幅2m)であるということだ。10月6日に区が確認した最高の数値は「2.707マイクロシーベルト(毎時)」で地上1mの計測値だが、直下の地上5㎝だと半減する。5~6m離れた公園では、0.07前後の世田谷区の平均値の枠内となっている。
10月3日、携帯電話で受け取ったメールには、「区内に高い線量を記録している場所があるので確認してほしい」と書かれていた。この日、定期的に開催している世田谷区役所の放射能問題庁内連絡会議で「何かの間違いかもしれないが、これまでの区内の放射線量とは桁違いに高い線量の場所があるという情報提供があったので確認するように」と指示をした。夕方だったが、簡易計測器で計測すると確かに高い値が出た。翌日、区議会で複数の会派からこの点についての質問があり、「昨晩確認をしたので、より精度の高い機器で再測定をして、なるべく早く対処していく」という趣旨の回答をしている。何人かの区議会議員が該当個所でそれぞれ測定をしての質問であり、傍聴席には報道関係者もいた。
その後、何度か測定を重ね、9日には環境測定専門業者の立合いとアドバイスを受けた。また、東京都と国・環境省に事実を通知して対処策を訊ねている。今後は原因究明をしっかり行なって、すみやかに原因物を除去するというプロセスに入る。報道後、区役所には問い合わせの電話が相次いだ。計測された最高値が局所的であることを説明し、付近を通行することで顕著に健康に影響があるとは言えないが、付近に保育園もあり、通学路にもなっているためにカラーコーンを置いて線源に近づかないようにした。これから専門家を交えて、さらに詳しい調査を行い、すみやかな対策を進める。
今回の高い線量について、環境測定専門業者は「一定の所に雨水が集積したのではないか」という見方をしているが、更に詳しいことが判り次第公開していくことにする。今回の発表は、区民からの情報提供が発端だったが、区内の砂場のある公園258カ所(※訂正します)を緊急に一斉調査することにした。区のホームページの方でも情報掲載をした。
区内一カ所で比較的高い放射線量が確認されました
先日の文部科学省が発表した上空からの調査では、世田谷区内に異常値が認められたわけではなかった。福島第一原発事故以来、都内で初となる「今回の高い線量」が何に起因しているのかを徹底して究明し、更なる情報開示を行なっていく。
東京の世田谷で放射線量2.8マイクロシーベルトが測定されたことや横浜のマンション屋上の堆積物から1Kgあたり195ベクレルのストロンチウムが検出されたことなどについて小出裕章教授が語っている。
20111012 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章
Tags : 世田谷区 |
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セシウム汚染魚 |
2011.10.12 (Wed)
奥多摩でセシウム、横浜でストロンチウムが検出される

東京都内の地表面へのセシウム134、137の沈着量の合計を示す汚染マップ

東京都の高さ1メートルの空間線量率を示す汚染マップ
小出裕章教授がこの状況について、詳しく述べられている。
10月11日 東京奥多摩セシウム10万Bq汚染、除染必要地域は日本の3%など 小出裕章(MBS)
2011年10月12日
番組内容文字おこし『ざまあみやがれ』より一部抜粋
水野「まずですね。セシウムの汚染について伺いますが」
小出「はい」
水野「文部科学省が、放射性セシウムが土壌にどれだけ蓄積されているかと、いうことをずうっと調べておりますね」
小出「はい」
水野「東日本について各県ごとに次々に発表してきて、先日東京都の値も公表されました」
小出「はい」
水野「そのマップをみて、わたくしもびっくりしたんですがねえ」
小出「はい」
水野「奥多摩町の山間部、一部ですけれども。6万ベクレルから10万ベクレル検出されたという話なんですね」
小出「はい」
水野「ただ、奥多摩町って250キロも福島第一原発から離れているそうで」
小出「はい」
水野「こんな遠い東京都で最大10万ベクレルという数値についてどうお感じになりますか」
小出「まあ、ようするに、風向きがどうであったかということ、だけに寄っている、のですね。で……、奥多摩を襲った放射物質というのは、始め北西に流れて、飯舘村などを猛烈な汚染地帯にしたその風邪だったと思います。それが福島県の中通りを通って、逆になんかをしてきまして、まあ山、山に挟まれた谷あいですね、そこをずうっと汚染をしながら栃木県群馬県まで汚染を広げて、その一部が、東京都を回りこむような形で奥多摩まで届いたという、道もそのように見えます」
水野「はあー……。葛飾区や江戸川区の一部ではですね、1万ベクレルから3万ベクレルという数値も出てきています」
小出「はい」
水野「これたしか、チェルノブイリでは汚染地域に指定されるのが……どれからでしたっけ?」
小出「えー……、強制避難させられたのは55万ベクレル、です。それで本来法律的に無人にしなかればいけないのは、当時ですと、1平方メートルあたり3万7000、現在はそれを丸めて4万という数字です」
水野「4万。3万7000から4万という数字」
小出「はい」
水野「今、申し上げた葛飾区や江戸川区の一部で、ま、最大3万ベクレルという数値もでてきておりますが。東京都は健康に影響があるレベルではない、というふうに言ってます」
小出「はい」
水野「これはどう受け取ったらよろしいですか?」
小出「えー……、呆れた話だと思います。」
さらに、横浜では、基準値を大幅に上回るストロンチウムが検出された。これまでもストロンチウムは福島原発事故以降、飛散していたのだろうが、政府が首都圏での放射線の数字を隠してきたため、知られていなかっただけだと思う。日本の御用学者によると、プルトニウムやストロンチウムは重いので首都圏までは飛散しないだろうと言われていたが、クリス・バズビー博士らによって、すでに、千葉でストロンチウムは車のフィルターから検出されていた。もし、それが福島から飛散してないとしたら、千葉や横浜でのがれき処理の際に生じたものであろう。
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セシウム |
横浜 |
千葉 |
ストロンチウム |
小出裕章 |
岩上安身 |
クリス・バズビー |
2011.08.07 (Sun)
小出教授がオランダの報道番組にVTR出演
Evacuated from Fukushima, and now?
放射能汚染のため、何千人という日本人が家に帰れずに行き場を失っています。今晩はパート2で、日本の原発災害の余波についてレポートします。
Thousands of Japanese by the radioactive pollution could not return home. Tonight, part two of the report on the aftermath of the Japanese nuclear disaster.
Tags : 小出裕章 |
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福島市民 |
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ミーティング |
2011.08.06 (Sat)
小出裕章先生の講演と、児玉龍彦教授の対談のustream
Video streaming by Ustream
小出先生の講演は音声が小さくなったり大きくなったりしてとても聴きにくいけれども、とても重要な情報を話してくださっているので、ぜひご覧いただきたい。
Video streaming by Ustream
児玉龍彦氏の対談は、長い文章なのに、すでに書き起こしされている。
書き起こし(1)、8/5 児玉龍彦(東大先端研教授)×津田大介(ジャーナリスト)のUstream対談
by 『ざまあみやがれい!』8月05日19:25
2011年8月5日、先日国会に参考人として招致され、国の内部被曝対応に怒りを表明した児玉龍彦氏(東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長)が津田大介氏と1時間程度のUstream対談を行ない、その真意を語っています。
その動画を文字に起こしていきます。おそらく4回に分けた記事なると思います。
2011.08.05 (Fri)
小出裕章氏講演@福島
福島☆復興プロジェクトのブログより
小出裕章氏講演会
■日時 8月5日(金) 13:00~
■場所 べルカーサ
福島県福島市西中央5丁目49-1
http://www.bellecasa.jp/access.php
■講演 小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教授)
http://hiroakikoide.wordpress.com/about/ (非公式)
(小出裕章氏プロフィール)
開成高等学校を経て、1972年に東北大学工学部原子核工学科卒業。
1974年、東北大学大学院工学研究科修士課程修了(原子核工学)。
1974年、京都大学原子炉実験所助手。
開成高校時代には「地質部」で野外で岩石や地層を追い求めて、自然に親しんだ。
大学入学時は「これからは石油・石炭でなく原子力の時代」と考え原子力工学を志したが、
現代の原子力工学における放射線被害の実態を知ったことで、
所属機関の趣旨と逆の、原子力発電に反対するスタンスをとるようになったとしている。
以後現在まで一貫して「原子力をやめることに役に立つ研究」を行なっている。
☆著書☆
『放射能汚染の現実を超えて』
『隠される原子力・核の真実 原子力の専門家が原発に反対するわけ』
『原発のウソ』
『原発はいらない』
■参加費 無料
■定員 1000名
■申し込み kouen_bosyu@yahoo.co.jp
件名に『参加希望』
本文に人数をお書き添えの上、上記のアドレスに送信願います。
■主催 子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク
子ども福島情報センター/市民放射能測定所
小出先生の講演会はいつも大人気なので、まだ席があるかどうかわかりませんが、福島にお住まいのみなさま、ぜひお誘い合わせの上、ご参加願いたい。
参加される前に、小出先生が毎日出演されている『たね蒔きジャーナル』を聴かれることをお勧めする。8月3日の『たね蒔きジャーナル』では、お米の放射能汚染や汚染された瓦礫処理について小出先生が意見を述べられている。
書き起こしを『ざまあみやがれい!』から転載させていただく。
2011.07.16 (Sat)
菅総理のなんちゃって脱・原発宣言
しかし、実際は、ストレステストの実施も具体的な内容が明らかになる前に消えた。福島第一原発事故の現状に対しても、事態はますます悪化しているのにもかかわらず、収束に向けた動きも進んでいるなどと現状を偽って伝え、これまでの不手際を全て不安院のせいにして自分は何も悪いことはしていないという言い訳で国民を欺くための噴飯会見だった。
記者会見の質疑応答を最後まで見てみると、現在運転調整中の原発については、最終的には菅総理を含む4人の大臣で政治的に判断した上での再稼動をほのめかしている。原発を再稼動するかどうかは、国民の意見によって決定するものであり、首相を含めたアホな4人の大臣によって決められることではない。これは、まさしく脱・原発宣言を装った原発推進発言である。第一、脱・原発宣言にしては時期やその方法など具体的な内容は何一つ示されず、あまりにも現実性に欠ける。
おまけに、国民は菅氏の脱・原発宣言が政府と内閣の統一見解だとばかり思っていたら、翌日には、個人的な見解と一転して弱腰になってしまった。「信念」のしの字も持ち合わせていない男である。
耳障りのいいことばかり並べて国民を騙そうとしても、多くの国民は詐欺菅に騙されるほど馬鹿ではない。国民のヒーロー的存在である小出裕章教授もその嘘を全て暴いている。
2011-07-13 小出裕章・たね蒔きジャーナル7月13日
『晴天とら日和』「政治の世界は困ったものだ」by・小出裕章氏。で、ただいま「空き菅直人」のストレステスト中です。ご静粛にお願い致します。|ω・)ジーッ!!より
今日は夕方行われた菅総理の会見の中での発言について、ずっと聞いていたが、いろいろと「え?本当にそうなの?」と思うところがあったので、是非小出先生に伺いたい。まず、菅さんは、今の福島第一原発事故の状況について説明をしている時に、こんなふうに言った。「ステップ1はほぼ予定通りの日程で進んできている」
これは本当か?
(小出氏)(苦笑)とんでもない。
(アナ)やはりとんでもない話ですか?ステップ1というのは、何を目指していたのか?
(小出氏)安定的な冷却ではなかったでしょうか?
(アナ)そうですよね。安定的に冷却が出来ている状態を作るということ。ほぼ予定通りの日程で進んできているなんてことはとんでもないと。菅さんは、こうも言った。「冷却についても、小さいトラブルはあるが、大筋動き出していて、原子炉に対する安定的な汚染水を出さない冷却が可能になるなど、ステップ1が進んできている。」
まず、小さいトラブルがあるけど、大筋動き出している冷却システムという話、これは本当か?
(小出氏)私は菅総理は根本的に間違えていると思う。東電がこのシステムを始めに作った時は、原子炉の炉心系部分には半分まで水があるという前提でロードマップを作った。つまり、炉心はまだ圧力容器にちゃんと残っている。だから水さえ循環すれば、安定的な冷却ができる。そのために、冷温停止という言葉を私は使った。ところが、5月12日になって、実は炉心は全部溶けていたと言い出した。もうロードマップの前提自身が全くずれてしまっている。冷温停止なんているテクニカルタームはもう使えない状態になってしまっている。だから、安定的冷却もへったくれもないという状態になっている。
(アナ)冷却したかった、するべきものが、もうそこにはないという、この大前提を今も認めない状態の話だということですね。
(小出氏)私にはそう聞こえる。
(アナ)汚染水をださない冷却が可能になるというふうに、今日の会見であったが、どういう意味か?
(小出氏)私から見れば呆れた話。既に12万トンもの汚染水がコンクリートの構造物に溜まっていて、それが毎日漏れてしまっている、そういう状況。汚水の浄化設備が動いた動かないで大騒ぎをしているが、そんなことほとんど本質的に関係がないこと。
(アナ)大前提がもう違っているということですね。そして、更にこういう発言もあった。
「ステップ2を前倒しにすることで、これまで住んでいた地域の皆さんに元の場所に戻ってもらえるのかどうなのか、どこの地域の方が帰ってもらえるのかどうかということを、次第に具体化できる」 つまり、福島のみなさんにできるだけ帰ってもらえるような策をとるという意味だと思うが、これは、現実的か?
(小出氏)私ももちろん帰ってもらいたいと思うが、既に生じてしまっている汚染に関しては何の手の打ちようがないんので、ロードマップが出来ようが出来まいが、そんなことは何の関係もない。
(後略)
これまでもさんざん騙されてきた日本人で、詐欺菅によるなんちゃって脱・原発宣言を本気で信じる人などほとんどいないだろう。人の弱みにつけこんで延命を図ろうとする菅直人には、ほとほとあきれかえるばかりである。
2011.07.13 (Wed)
原発推進派による菅直人バッシングが始まった
とらちゃんが、昨日ブログにアップしてくださった衆院復興特別委員会で総理が「厚生大臣よびゃ~いいじゃねえか!」と野次を飛ばした動画がもうすでに削除されてしまった。同じような動画がYouTubeにあったのでアップしておこう。自民党の高市早苗議員が、菅氏が小声で野次るのを叱責されたときの総理の顔が、いたずらを親に叱られた子供のような表情でとても笑えた。それにしても、一国の首相がこれでは、この先思いやられるわ。いつまで首相の座に居座るつもりだろうか。
それにしても、菅首相がこのところ原発反対派に回ったせいか、原発推進派からのバッシングがものすごい。悪評高いみのもんたのテレビ番組でも「普通の人以下の能力」と大学学長が菅首相をクソミソに言っていた。いくらそう思っていても、テレビで大学学長の立場の人が、そこまで言うのはいかがなものだろうか。デタラメな斑目春樹原子力安全委員長を支持するようなことを明言すること自体が信用できないし。
しかしながら、これまでの菅首相の言動から、原子力反対派に回ったのは単に延命のためであり、決して国民のためではないということが推測できる。本当に反対する気なら、ドイツの首相のように堂々と国民に原発全廃をめざすことを公式に伝えるであろうし、イタリアの首相のように国民投票で国民の意見を聞こうとするだろう。いまでさえ、原発推進派から猛烈なバッシングを受けているのに、これが原発全廃をめざすとなると、即辞任に追い込まれる可能性もある。
すでに辞任の覚悟ができているのだから、最後の最後に原発全廃を公式に発表して、国民に一つだけいいことをして欲しい。そうすれば、これまでの悪行を全て許してあげてもいい。下の動画の小出教授の言うことをよく聞いて判断していただきたい。
20110711 「原発 わたしはこう思う」 小出裕章