2009.11.14 (Sat)
日米関係:沖縄の海軍基地問題でオバマが譲歩

写真:from the Article "In Tokyo, Obama Makes Concession on Marine Base"
by HELENE COOPER and MARTIN FACKLER
(The New York Times November 13, 2009)
ニューヨーク・タイムズによると、オバマ大統領が東京に到着した数時間後には、沖縄の米海兵隊基地の存続が議論されている問題について、日本側に譲歩を見せたそうだ。
1ヶ月前にロバート・ゲイツ防衛相との話し合いでは、米国側は、2006年に締結された日米協定を変更することに関しては話し合いの余地もないとかたくなな態度をとったが、オバマ大統領は、少なくとも形の上では、沖縄の海軍基地である普天間基地をキャンプ・シュワブに移設する件について、話し合いの場を設けたということなので、譲歩を見せたといってよかろう。
しかし、このNYタイムズの記事では、オバマが高官レベルの協議委員会を発足させて解決を図ることになったと書かれているだけで、具体的に何をどのように譲歩したのかという具体的な説明は一切なく、鳩山首相の来年の沖縄市議選挙の結果を待つ、つまり、結論を先送りするということしか明言されていない。
又、ホワイトハウスによれば、すでに締結されている「日米地位協定」をどのように実行に移すかということについて話し合いの機会を設けるのであり、この協定の内容を大きく変更することは許されないとしている。
とりあえずは、鳩山政権はただ米国側の言うことを聞くだけではなく、「普天間基地の移設計画問題」というエントリーで要求したとおり、きちんとオバマ大統領に日本の立場を説明し、米国と交渉をしたということになろう。なんたって、ソマリア沖での給油を中止するかわりにアフガン復興へ5年間で5000億円米国に寄付するっていうんだから、米国がそのうえ沖縄の基地についてあれこれ注文つけてくることからしておかしいと思うよ。ちなみにカナダはお金のかわりにアフガンに兵士を送っており、人の命を大切にする日本としては、お金で解決するしかないのだろう。それにしても、莫大な金額にめまいがする。
これまで、いろいろとブレたりしたが、自民党の交渉もせずに何でも米国の言うことを聞いていた対米追従主義に比べたら、比べようもないほどマシである。これからも粘り強くこの問題を交渉し続けていくことを望みたい。鳩山政権の支持率が下がってきているというニュースも聞こえているけれども、一時的なものだと思う。これからは、又上昇し続けるだろう。
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