2012.06.02 (Sat)
橋下徹大阪市長が入れ墨にこだわる理由
橋下徹大阪市長の大阪市職員の刺青調査は、大阪市で2月、児童福祉施設の男性職員が、子どもたちに腕の入れ墨を見せて威嚇していたことが発覚したことから始まった。ネットでは、大飯原発再稼動を容認して、市職員の入れ墨は許さないというのは明らかに弱いもの虐めだと批判されている。
江戸時代に罪を犯したものへの印として墨を入れたのが始まりだが、今では刺青はデイヴィッド・ベッカムなどのスポーツ選手や芸能人の間で流行っている。一昔前にはヤクザの代名詞だった入れ墨も今では誰もが入れるようになり、ファッション化している。今のご時世で、橋下の入れ墨狩りはどう評価されるべきなのか。
OFFICIAL David Beckham Bodywear for H&M Super Bowl Ad
橋下徹の父、橋下之峯は、暴力団山口組系で賭博系の土井組組員だったが、博打好きで、橋下徹が小学校2年生のときに、ヤクザに借りた借金が返せずにガス管をくわえて自殺したという。
橋下の父親は暴力団の組員ということもあり、当然、全身に入れ墨を入れていただろう。橋下が市の職員の入れ墨の有無にこだわるのは、おそらく、自分の父親の入れ墨に嫌悪感を持っていたからではないか。自分でも公言しているが、同和地区出身の橋下は、同和のイメージを払拭するためにも、入れ墨職員を市民の目につかない部署に移し、清潔な大阪市のイメージを強調したかったのかもしれない。
個人的には、刺青が大嫌いなので橋下がやろうとしていることも理解できる。できれば、私としては、公共施設などで刺青をした人は見たくない。でも、カナダではファッションとして刺青が流行っていることもあり、いたるところで刺青を目にする。このところ一番刺青を目にするのは、ジムでグループ・レッスンを受けているときだ。ワンポイントの刺青ならまだ許せるが、ベッカムさまにあこがれてか、両腕や両足一面に刺青を入れている女性を見かけたときは、不快感で気分が悪くなった。
でも、カナダのジムは日本の温泉(ジムも?)のように「入れ墨お断り」とはいかないだろうから、ジムでは、刺青を入れている人から離れ、なるべく目をそらすしかない。私が刺青にこんな不快感を抱くのは、日本では入れ墨はヤクザがするものという偏見があるからに違いない。
大阪市職員110人が「入れ墨」 橋下市長「組織として異常」(12/05/17)
まずは、110人もの大阪市職員が入れ墨を入れていたというのには驚いた。ファッションで刺青を入れているならまだしも、中には、今回の入れ墨調査のきっかけとなった子供に入れ墨を見せて恫喝するような暴力団まがいの職員もいるようで、こういった職員が税金から支払われる給与をもらう立場の公務員であるというのは許しがたいことだ。それもさらにあきれたことに、この職員は、6月末支給の夏のボーナス査定で最高ランクのA評価を受ける見込みであるというのだ。
しかし、冷静に考えてみると、正すべきはこの職員の態度であって、入れ墨ではない。入れ墨をしていても、子供に見せたり、恫喝したりしなければ問題はなかったのだ。つまり、たまたまこの悪質な職員が入れ墨をしていただけであって、これをきっかけに入れ墨調査した橋下は、少し独裁振りを発揮しすぎではないかと思う。
私個人としては、入れ墨と刺青どちらも嫌いなので、大阪市を訪ねた際に市の職員が刺青を入れていたら不快に思うだろうが、人それぞれ、不快感や反応は違うだろう。私の場合、刺青の他に耳以外のピアスも嫌いなら、日本人の肌にマッチしない色に染められた髪の毛も嫌いなので、橋下氏には、刺青だけではなく、大阪市職員のピアスや髪の毛の調査もやっていただきたい(笑)。
まあ、それは冗談として、橋下が自分の過去にこだわって刺青調査をしたのは、わからないでもないが、実際は、人権侵害でありパワハラでもある。それでも、98%もの市職員がおとなしく調査に応じたということからして意外だった。カナダではありえないことだ。こんなくだらない調査に時間とお金と人件費をかけるのだったら、もっと他にやることがあるだろうというのが、私から橋下へのアドヴァイスだ。
注)タトゥーなどファッション性のある刺青とヤクザの入れ墨を区別するために2種類の漢字を使用。
江戸時代に罪を犯したものへの印として墨を入れたのが始まりだが、今では刺青はデイヴィッド・ベッカムなどのスポーツ選手や芸能人の間で流行っている。一昔前にはヤクザの代名詞だった入れ墨も今では誰もが入れるようになり、ファッション化している。今のご時世で、橋下の入れ墨狩りはどう評価されるべきなのか。
OFFICIAL David Beckham Bodywear for H&M Super Bowl Ad
橋下徹の父、橋下之峯は、暴力団山口組系で賭博系の土井組組員だったが、博打好きで、橋下徹が小学校2年生のときに、ヤクザに借りた借金が返せずにガス管をくわえて自殺したという。
橋下の父親は暴力団の組員ということもあり、当然、全身に入れ墨を入れていただろう。橋下が市の職員の入れ墨の有無にこだわるのは、おそらく、自分の父親の入れ墨に嫌悪感を持っていたからではないか。自分でも公言しているが、同和地区出身の橋下は、同和のイメージを払拭するためにも、入れ墨職員を市民の目につかない部署に移し、清潔な大阪市のイメージを強調したかったのかもしれない。
個人的には、刺青が大嫌いなので橋下がやろうとしていることも理解できる。できれば、私としては、公共施設などで刺青をした人は見たくない。でも、カナダではファッションとして刺青が流行っていることもあり、いたるところで刺青を目にする。このところ一番刺青を目にするのは、ジムでグループ・レッスンを受けているときだ。ワンポイントの刺青ならまだ許せるが、ベッカムさまにあこがれてか、両腕や両足一面に刺青を入れている女性を見かけたときは、不快感で気分が悪くなった。
でも、カナダのジムは日本の温泉(ジムも?)のように「入れ墨お断り」とはいかないだろうから、ジムでは、刺青を入れている人から離れ、なるべく目をそらすしかない。私が刺青にこんな不快感を抱くのは、日本では入れ墨はヤクザがするものという偏見があるからに違いない。
大阪市職員110人が「入れ墨」 橋下市長「組織として異常」(12/05/17)
まずは、110人もの大阪市職員が入れ墨を入れていたというのには驚いた。ファッションで刺青を入れているならまだしも、中には、今回の入れ墨調査のきっかけとなった子供に入れ墨を見せて恫喝するような暴力団まがいの職員もいるようで、こういった職員が税金から支払われる給与をもらう立場の公務員であるというのは許しがたいことだ。それもさらにあきれたことに、この職員は、6月末支給の夏のボーナス査定で最高ランクのA評価を受ける見込みであるというのだ。
しかし、冷静に考えてみると、正すべきはこの職員の態度であって、入れ墨ではない。入れ墨をしていても、子供に見せたり、恫喝したりしなければ問題はなかったのだ。つまり、たまたまこの悪質な職員が入れ墨をしていただけであって、これをきっかけに入れ墨調査した橋下は、少し独裁振りを発揮しすぎではないかと思う。
私個人としては、入れ墨と刺青どちらも嫌いなので、大阪市を訪ねた際に市の職員が刺青を入れていたら不快に思うだろうが、人それぞれ、不快感や反応は違うだろう。私の場合、刺青の他に耳以外のピアスも嫌いなら、日本人の肌にマッチしない色に染められた髪の毛も嫌いなので、橋下氏には、刺青だけではなく、大阪市職員のピアスや髪の毛の調査もやっていただきたい(笑)。
まあ、それは冗談として、橋下が自分の過去にこだわって刺青調査をしたのは、わからないでもないが、実際は、人権侵害でありパワハラでもある。それでも、98%もの市職員がおとなしく調査に応じたということからして意外だった。カナダではありえないことだ。こんなくだらない調査に時間とお金と人件費をかけるのだったら、もっと他にやることがあるだろうというのが、私から橋下へのアドヴァイスだ。
注)タトゥーなどファッション性のある刺青とヤクザの入れ墨を区別するために2種類の漢字を使用。
| HOME |