2007.07.22 (Sun)
元東京電力の社員に自公との癒着について聞いてみたよ
今日はその失言の記事と知り合いの元東京電力社員の今回の事件に関連するコメントを紹介しようと思う。

東京電力の勝俣恒久社長
トラブル「いい体験」と発言(新潟日報 7月19日)
東京電力の勝俣恒久社長は18日、県庁で泉田裕彦知事と面会し、中越沖地震によって起きた柏崎刈羽原発の一連のトラブルについて「原子力特有の設備は安全で無事だ」と繰り返し強調しながら、「いい体験にしたい」と述べた。原発トラブルが被災者に不安を広げる中での発言で、波紋を広げそうだ。
勝俣社長は「大変ご心配をおかけし、おわび申し上げます」と頭を下げた後、「スクラム(緊急停止)など、安全の基礎はきちんとできた。今度のことを、いい体験に生かしていきたい。安心、安全な原発にしたい」と語った。
泉田知事は「こういう話をいただいても、原発が安全だとは世の中に伝わらない」と反論。「現実に放射能が漏れ、その連絡も遅くなっている。機械設備の問題以外に、東電の危機管理にも問題があるのではないか」と不信感を示し、「しっかり情報を出してほしい」と申し入れた。
勝俣社長の「いい体験」発言に対し、被災地からは怒りの声が上がった。柏崎市東港町の高校教員中村昌子さん(39)は「当事者意識がない。あの揺れを経験していたら、言えない発言」と憤る。同市豊町の会社員男性(33)は「災害を乗り越えた市民が言う言葉。まだ災害の渦中なのに」とあきれ顔を見せた。
放射性物質の放出という重大なトラブルにもかかわらず、人ごとのような発言を疑問視する声も。刈羽村刈羽の男性(85)は「『小さな事でも大したことでない』という発言は責任逃れ。見逃すわけにはいかない」と切り捨てた。
勝俣社長も安倍内閣閣僚の一味かと思われるほどの失言ぶりだ。東大出身のエリートには、勝俣社長のようにいつも自分のことしか頭になく、他人への配慮に欠ける人が多いのでこういった失言をしてしまう人が多いのだろう。全ての人がそうではないのだろうけど。
私の知り合いに東電の社員がいて、彼は勝俣社長のことも知っていたそうだ。そんな彼からコメントをいただいたので、そのやりとりを彼の許可を得た上で紹介したい。
勝俣社長がテレビに映ったのは、久しぶりに見る、かつての上役の姿でしたが、随分老けたな、っと言うのが感想です。多分、年齢以上に、今回の事態が(柏崎原発は、今後ずっと停止になる可能性が高い)堪えているのでしょう。
しかし、彼は、その後、問わず語りに、「(放射線のレベルは)法律の規定以下で、問題が無いことを理解していただきたい・・・」などと、ぶつぶつと異論を口にしていました。
これはこの人の癖ですが、今は、誰もそんなことは聞きたいとは思っていないのです。 実際その後、海に漏れた放射能の量が1.5倍だったと言う報道が流れた。余計なことを言ったわけです。
数値などの説明なら、技術部門の責任者が、きちんとするべきだし、東電から独立した柏崎市の観測機関もあり、そちらの調査に任せるべきでしょう。
これが、現場を知らない、東大出のエリートの欠点ですね。自己中心的で、他人の気持ちがわからない。
地元の人は、言い訳や強弁が聞きたいのではありません。安心と、安全の保証に何をしてくれるかが聞きたいのです。それと、人智を超えた天災であったとはいえ、社会に不安を撒き散らした点への謝罪と反省の弁を聞きたいのです。
柏崎原発の永久停止の可能性があると、私は思っていますが、真っ先に減給されるのは、組合の無い管理職でしょう。
自衛隊に自民党への投票の指示があったということなので、東電でも上司から自民党投票の指示がなかったか聞いてみた。
投票の指示は無かったですね。
管理職になると、半ば以上強制的に、自民党員にさせられました。
ただ、それは、加納時男と言う、東電の副社長をした人間が、自民党の要請で参院選(今回非改選)に出たときの話です。恒常的にやっていたかどうかは疑問です。参院比例区に出るためには、党員獲得ノルマと、資金提供が必要だったので、2年分党費を払わせられました。
皆さんは、信じないかもしれないですが、東電の社員や幹部、つまり、会社としては、自民党政府が大嫌いです。奴らは、電力設備建設に関わる、巨額の資金を巡って、いつも利権を漁ろうと画策し、政治献金や裏金を拒むと、行政上の不利益な取り扱いで恫喝してくる、ヤクザ組織が政府自民党と経済産業省でした。
六ヶ所村の件も、実は、国主導と、電力業界主導で綱引きがあり、結局電力会社が押し切ったのですが、自民党が利権争いを仕掛けてきたのが早すぎたため、結局、国内でのプルトニウム利用の合意が十分に得られるより前に、工場が出来てしまいました。まぁ、これには、社内の技術バカどもの先走りもあるのですが。
一般社員は、普通の人と同じです。右翼もいれば、自民支持もいる。ただ、創価学会が多いのは特徴かもしれません。公明党の地方議員の縁故採用です。
自覚した社員は皆、内心では反自民です。今は組合も民主党を応援しているので、社員はほとんど民主党支持でしょう。
私も入社するまでは、大企業イコール政府と癒着と思っていましたが、東電は違いました。 でも最近の社長は、政府の顔色をうかがうタイプの人間なので、昔ほど強く自民党と戦うことはしていないと思います。
今回の新潟地震での東電の放射漏れの事故に関しては、東電一人を悪者にして、許可を出した国の責任を回避し、さらに選挙での不利な状況を隠蔽する目的の方が強いでしょう。
耐震偽装問題や年金問題と同じ構図で、国や安倍の責任を回避するために、東電だけの責任にする、というのが目的でしょう。 それに対して、政府は、国民の側に立って、東電に強く働きかけていますよ、というポーズをとっているのでしょう。
美爾依:なんとなく、耐震偽装と似通った事故で、耐震偽装でも政府が同罪なのに、ヒューザーやイーホームズや設計事務所だけに責任を取らせて終わってしまいましたよね。
耐震強度偽装も、結局姉歯氏や、APAの場合も設計士のみの責任にして、幕引きでしたものね。国や行政の審査、許可の責任はどこに行ったのか?ですよね。
でも、安倍のたくらみは、選挙に関しては、選挙戦開始当時の、自民逆風のまま、選挙民の意識が固定してしまい、何も手が打てなくて、惨敗間違い無しのようです。
そういえば、横田めぐみさん帰国論もはずれましたね。私は美爾依さん同様、彼女は亡くなられていると思うので、全く信じていませんでしたが。
自民党へ投票することを強制させられていなかったとはいうものの、東電の幹部になると自民党員にさせられたということは、当然、自民党に投票しなくてはならないということなので、結局は投票を強制されたも同然ではないだろうか。 やはり、ここでも公選挙法違反が繰り広げられていたのである。
それにしても確かに東電も悪いが、今回の事件では謝罪もしたし、株価も下がるなど制裁も受けた。それに対して、安倍晋三や政府はほとんどマスコミから責められることもなく、すでにこの件は一件落着のように全く騒がれなくなっている。こういった日本政府の隠蔽体質が今後大きな惨事を招くことになるのではないだろうか。いつか、チェルノブイリ原発事故のような悲惨な放射能漏れが起きるのではないだろうかと遠くに住んでいる私も気が気でないのである。
私達が求めているのは、原発事故が起きたら、誠実にその全容を国民に伝える政府やマスコミ、そして東電だ。
事故の悪化につながりかねない隠蔽体質を持った今の安倍内閣には早く退場してもらわなければならない。

『なごなぐ雑記』より
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