2011.01.16 (Sun)
小沢一郎を離党させ、与謝野馨を入閣させる菅直人の矛盾

写真:『毎日新聞』小沢氏:離党勧告の動きけん制 政倫審、24日前は拒否より
小沢一郎氏が1月16日(日)フジテレビ新報道2001(朝7時半~)に生出演し、衆院政治倫理審査会(政倫審)に関して24日召集の通常国会前の出席を拒否する考えを示した。そのときのインタビューの様子を産経が報じている。
【新報道2001詳報】小沢一郎民主党元代表「絶対正義は勝つ。お天道様が見てる」
(産経 2011.1.16 18:25)
小沢氏が衆院政治倫理審査会への出席に首をふらないのは、小沢氏にやましいところがあるからではない。現在の菅直人首相をトップとする民主党執行部が小沢氏の国会招致を実現しようとしていることについて、高橋昌之氏がその理由をいくつかあげている。
その第一の理由は、「小沢氏を政治的に抹殺しよう」、あるいは「小沢氏に厳しい態度をとることで内閣支持率を上げよう」という不純な動機を小沢氏が見抜いているからであるとしている。
【高橋昌之のとっておき】小沢氏が政倫審出席に応じない理由より
実際、現在の党執行部は、小沢氏に批判的な、いわゆる「反小沢グループ」が中心を占めています。党幹部からは「小沢氏を衆院政治倫理審査会、さらには証人喚問に引きずり出せば、政治的にイメージダウンさせることができ、さらに偽証罪に問えれば、小沢氏を政治的に抹殺できる」との声も聞こえてきます。
つまり、対立状態にある小沢氏を政治的に抹殺してしまえば、自分たちのグループが民主党内をおさえて、政権を自由に動かせるという「政治的思惑」があるわけです。現在の党執行部の全員が、そう考えているわけではないでしょうが、一部にそういう思惑があるのは間違いありません。
そうした「政治的思惑」がある以上、小沢氏が国会招致に応じれば、党執行部の一部にある「小沢潰(つぶ)し」の術中にはまって、民主党内の権力闘争に敗れることになります。小沢氏は何も権力が欲しくて闘争をしているわけではなく、自分が中心とならなければ民主党政権をきちんと運営していけないと考えています。それだけにこの権力闘争に敗れるわけにはいきません。だから、小沢氏は出席に応じないのだと、私は思います。
その第2の理由として高橋氏は、衆院政治倫理審査会を申し立てる際に、審査の申し立てをするには25人の委員のうち3分の1以上が必要であり、その申し立てには、「小沢氏が行為規範等の規定に著しく違反していることを明らかにした文書」を提出しなければならないのだが、小沢氏が行為規範等の規定に著しく違反しているという具体的な事実を、文書で示すことができるかどうかと疑問を呈している。万一、党執行部が申立書をでっち上げた場合は、小沢氏は「申立書に瑕疵(かし)がある」と主張して、出席を拒否することができる。
と高橋氏は述べているが、『フジテレビ新報道2001』のインタビューを見ると、これはまさに小沢氏の気持ちを代弁したものであろう。一般の国民の方々からしてみると、「小沢氏はやましいところがないのであれば、堂々と国会に出てきて説明すればいいじゃないか」ということになるかもしれません。しかし、小沢氏にとっては、政倫審出席問題が先に述べたような「権力闘争の手段」に使われている以上、それに応じるわけにはいかないということなのです。
その上、「クリーン」な政治を連呼する菅内閣が内閣改造で、真っ黒な人物を入閣させたとなれば、小沢氏だって何がなんでも政倫審出席を拒否しようと思うだろう。
『きっこのブログ』「内閣改造」という最後の悪あがき
菅にしたって、あれほど小沢一郎のことを叩きまくってて、新年の挨拶でまで小沢バッシングを繰り広げて、「クリーン」「クリーン」「クリーン」「クリーン」って、まるでレレレのおじさんみたいに「クリーン」って言葉を連呼してたのに、よりによって「政治とカネ」の問題で真っ黒な与謝野なんかを連れてくるなんて、言ってることとやってることが正反対じゃん。与謝野って言えば、「みんなの党」の渡辺喜美とおんなじで、先物取引会社「エイチ・エス・フューチャーズ」(当時のオリエント貿易)などのグループ会社から、5530万円もの莫大な企業献金を受けてたことでもオナジミだ。そして、与謝野の場合は、ダミーの政治団体「政経政策研究会」を利用して、その献金を自分の政治資金管理団体「駿山会」へと迂回させてフトコロに入れてたんだよね。
ま、ここまでは、政治資金規正法の網の目をくぐった方式で、自民党の議員なら9割がやってることだから目をつぶるとしても、与謝野の場合は、この莫大な献金の見返りとして、寄付者の所得税の一部が控除される団体として、この「政経政策研究会」を推薦してたんだよね。つまり、自分に献金をした者だけが特別に減税されるっていうシステムを作ったんだから呆れ返る。そして、当時のNHKの「日曜討論」で、共産党の小池晃議員が「迂回献金の全面禁止」を訴えたら、必死になって「何から何まで法律で縛る必要はない。迂回献金については政治家ひとりひとりの良識に任せるべきだ」って反論したんだよ。だから、与謝野の「良識」では、「政治家が特定の企業から迂回献金を受け取り、その相手に見返りを与えること」は正しいことなワケだ。まさに「カネの亡者」だね。
一方では、今の民主党を与党にした最大の実力者でもある真っ白な小沢氏を失脚させるために、むやみやたらと『政治とカネ』の問題を持ち出して離党させようとし、もう一方では民主党を潰すためにやっきとなっていた真っ黒な人物を入閣させるという菅直人の矛盾化した脳内構造を頭蓋骨を開けてじっくりと見てみたいものだ。
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2011.01.14 (Fri)
麻生政権末期の疫病神を入閣させる空き菅の狂気
与謝野元財務相は、財務省の言いなりの増税推進派として知られる悪名高き政治家である。国民が幸せになることなど全く関心がなく、私利私欲に満ち、権力を持つ者たちのためだけに仕事をしてきた男だ。あの小泉純一郎さえもが、安倍政権で与謝野が内閣官房長官として起用されそうになったとき、与謝野の官僚寄りの姿勢を警戒して、待ったをかけたという話もあるほどだ。
2009年の衆議院選挙で日本の政治史上、初めての民意による政権交代が実現した。その時、国民から拒絶された自民党で経済財政政策担当相をしていたそんな男を民主党に入閣させるとは、国民への裏切り以外の何ものでもない。政権4年任期のうち、2年が経ち折り返し地点だからという意味のない理由で政権交代を果たした2年前の衆議院選挙で国民に約束したマニフェストを変えようとしているのも、財務省と共に増税をたくらむ与謝野のアイディアに違いない。官僚にとって都合の悪い部分を書き換えようとしているのだ。
その他にも、昨年の参院選で民主党を敗北に導いた枝野幸男が官房長官に、自身の政治団体がキャバクラなど風俗営業の店を利用した時に生じた支払いを、数年間にわたり数百万円を政治資金から支出していた江田五月が人の生命を左右する法務相に決まったことも納得がいかない。政党の「クリーン」さを強調し、小沢氏の「政治とカネ」の問題にはあれだけこだわり続けている菅内閣が、政治資金からキャバクラ代を支出していた江田氏を法相に指名するとはかなりの矛盾があるのではないか。続投組にも無能なヤツラが名前を連ねており、まさに国民に匙を投げられた空き菅内閣の末期を象徴する人事となった。
年頭のテレビ出演で、増税のために政治生命をかけるなどとのたまい、財務官僚の奴隷と化した菅直人による菅内閣人事は狂気の沙汰であり、野党の力を借りて内閣不信任案を可決させ、これ以上国民の失望を招く前に辞任させねばならない。いずれにせよ、菅内閣は、3月末には予算が成立せず、やぶれかぶれ解散を打ってでるだろう。短命で終わることは確かである。
それにしても、あれほど応援していたのに、菅内閣の失政のおかげで『民主党』という響きは政権末期の『自民党』と同じようにみんなから忌み嫌われる響きを持つようになってしまった。民主党支持者としては、悲しいかぎりである。
民主、地方で反乱…統一選へ相次ぐ公認辞退
(2011年1月14日08時45分 読売新聞)
「戦いは予想以上に厳しい」――。
今春の統一地方選を前に13日、千葉市で開かれた民主党の党大会。国政の混乱や「政治とカネ」の問題などで党への逆風が続く中、全国から集まった地方組織の幹部からは、菅首相(党代表)の政権運営などへの不満が次々に漏れた。
読売新聞が全国47都道府県連の幹部に取材したところ、少なくとも6都県で、同党からの公認・推薦の予定を辞退したり、離党したりする動きが出ており、地方の候補者選びも苦戦を強いられている。
読売新聞は12、13両日に千葉市の幕張メッセなどで開かれた同党の全国幹事長会議や党大会の会場で、都道府県連幹事長らに実情を尋ねた。
その結果、秋田、千葉、東京、神奈川、和歌山、福井の6都県で、党の公認・推薦の辞退や離党が相次いでいることが判明。このうち福井県では、県議選で推薦する予定だった1人から、今週、辞退の申し出があった。福井県連によると、「地元の都合で推薦は受けない」と言われたという。野田富久・同県連幹事長は「現政権への厳しい評価の中で、有利ではないと判断されたのだと思う」と声を落とした。
空き菅内閣の役員横滑り人事は下記の通り。
仙谷由人官房長官 =>枝野幸男元幹事長代理
仙谷由人法相 => 江田五月前参院議長
海江田万里経財相 => 与謝野馨元財務相 (自民党、後に、たちあがれ日本を離党)
大畠章宏経産相 => 海江田万里元経財相
馬淵澄夫国土交通相 => 大畠章宏元経産相
鉢呂吉雄国対委員長 => 安住淳防衛副大臣
続投組:
岡田克也幹事長
玄葉光一郎政調会長
高木義明文部科学相
細川律夫厚生労働相
鹿野道彦農林水産相
松本龍環境相
北沢俊美防衛相
前原誠司外相
野田佳彦財務相
片山善博総務相
蓮舫行政刷新担当相
自見庄三郎金融・郵政改革担当相 (国民新党)
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2010.04.07 (Wed)
引越しと荷物の後片付け

最後の一箱の荷物
引越しは無事終わったけれども、今度は、荷物を箱から取り出して整理するのに手間取っている。とらちゃんから、「引越しでへたっているのかしら」というコメントをいただいたけれども、へたっているという言葉はあまり東京では使わない。体が弱って力が抜けるという意味で「へたばる」という言葉はあるけれども、最近は「脱力する」という言葉の方が使われる頻度が高いのではないかと思う。それとも、「へたばる」は肉体的な疲れで、「脱力する」は精神的な疲れと分けたほうがいいのだろうか。
東京では、「へたばる」という言葉は、どちらかというと、ネガティブな使われ方をする。何かをやり遂げようとして、途中で挫折したときや、あきらめなくてはならなくなったときに使われる。
一方、ネットで検索してみると、「へたる」というのはやはり、関西起源の言葉だそうで、神戸では「疲れはてる」の意味で使われるのだそうだ。きっと、とらちゃんの「へたっているのかしら」というのは、この「疲れはてているのかしら」という意味で書かれたのだろうと思う。
同じ「へたる」でも、奈良・香川・京都・大阪・神戸・岡山・広島では「坐る。臀をつけて坐る。」、そして、福井県遠敷郡・滋賀県蒲生郡・三重県阿山郡・奈良・大阪府泉北郡・香川では「倒れる」の意味で使われるのだそうだ。こうしてみると、同じ日本語でも、地方によってニュアンスが微妙に違っていて面白い。
そんなわけで、とらちゃんのコメントの返事にも書いたところだけれども、引越し後は、肉体的に疲れきってしまって、あまり難しいことは考えるのもいやになってしまった。おまけに、日本では新学期が始まったばかりだろうけれども、カナダでは、学期末で、日本語のクラスの成績もつけなくてはならないので、関西風に言うと、日本のニュースを読む気力も時間もないほどへたってしまっている(笑)。
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2009.09.01 (Tue)
小選挙区では落選したのに比例でよみがえった自民党の粗大ゴミ議員たち
最近では新しくTBしてくださる方も増え、リスト配信数、トラックバック数ともに次点の自民党系TBPに大差をつけてトップだった。
トラックバック(TB)数:28,780
作成日:2007.09.14
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しかしながら、自エンドを達成し、政権交代が実現したからと言って喜んでばかりはいられない。こいつらこそ落選すべきという自民党議員が比例で大量に復活しているからだ。みちのくさんからも、下記のようなコメントをいただいた。
中川昭一の落選するのは当たり前ですが、
麻生太郎、福田康夫、安倍晋三、森善郎、竹部勉、町村信孝、
甘利明、中川秀直、二階敏博、小渕優子、小泉進次郎、谷垣禎一、
石原伸晃、小池百合子、平沢勝栄らが落選しないで、
当選したことが本当に許せません(怒)
確かに、海部俊樹元首相は落選したけれども、あれだけ評判の悪かった麻生太郎、福田康夫、安倍晋三、森善郎ら首相経験者や小渕優子や小泉進次郎ら元首相の娘や息子が当選したのは不思議だった。小泉進次郎多の場合は、ライバルの民主党議員を無視した動画が広く知れ渡り、かなり選挙に不利に影響したにもかかわらず、当選している。
日本の昔話に「つるの恩返し」という逸話があるが、日本人は義理堅い国民なので、地元の国民は恐らく、地元から首相が出たということでその地域になんらかの恩恵をもたらした元首相やそのご子息に尊敬の念を抱き、選挙で応援しているのだろう。又、首相経験者や閣僚経験者は、経済的に豊かであり、選挙活動費などにもあまり不自由しないということも当選しやすくなる一因かもしれない。
今日のニュースで小泉内閣では財務大臣を務め、総裁選にも立候補した経験のある谷垣禎一氏の選対副本部長の弟が買収容疑で逮捕されたことが報道されていた。これは氷山の一角にすぎないと思う。
谷垣氏選対副本部長の弟逮捕=買収容疑で京都府警
今回は小選挙区で国民から国会議員として期待された役割を果たさずに落選させられた多くの議員が、比例復活という形で当選したが、これもおかしな話だ。ESQさんもおっしゃられるように、民主主義に反していると思う。
『Nothing Ventured, Nothing Gained.』 衆議院選挙2009を振り返る(自民党にゾンビ議員が大量発生等に思うこと)
小選挙区で、ノーを突きつけられた人が比例で復活するのは、いくら死票の反映といっても、非民主的であると思えて仕方ない。死票となった声を反映しているのだから、むしろ民主的という考え方もあり得るとは思うが、やはり、小選挙区での敗北を見越した保険制度のような気がしてならないのである。
そもそも比例制度は少数者の声の反映という意味合いで作られたものであるが、私はむしろ重複制度はやめて、比例単独候補を増やして活動させる方が、良いと考えている。
なぜなら、いわば有権者は一人2票持っているわけであって、そのうちの比例票はあくまで小選挙区の候補ではなく、政党に対する票なのであるから、その票により小選挙区で落選した人物がゾンビとして復活するというのは、制度の本来的趣旨からいって、整合的ではないように感じるわけである。
自エンドは成し遂げたものの、町村信孝、 甘利明、中川秀直、二階敏博、小渕優子、小池百合子、野田聖子ら自民党の粗大ゴミ議員の給与が、国民の税金から支払われ、いまだに国会でウロチョロするというのは何とも目障りなものだ。比例制度の見直しが求められる。
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2009.07.21 (Tue)
衆院解散:自民党崩壊カウントダウン (あと40日)

このところ、涼しくいいお天気が続いているカナダ東部。葡萄の実もだいぶ大きくなった。
業務連絡:
夏みかんさまから、下記のコメントをいただいたのですが、阿修羅に行くと、「すみません。ファイルがみつかりません。」と表示されてしまいます。もう一度、ファイルを確認していただけますか。
その後、新たなリンクをいただきました。みなさまもどうぞ、ご参加ください。
はじめまして
突然ではございますが、
7月22日(新月・皆既日食)
8月6日(満月)
その後の(新月・満月)に
植草一秀さんの実刑判決、収監に異議あり!!
抗議、その他 ブログで同日一斉発信をしたいと思います。
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植草一秀さんを守りたい!「みんなでブログ・デモ行進」のお知らせ。
ブログで同日一斉に発信!
http://www.asyura2.com/09/senkyo67/msg/624.html
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自由参加です。
よろしくお願いいたします。
面白そうな企画ですね。詳細がわかり次第、ぜひ、参加させていただきます。物理的な問題があってデモには参加できないけれども、ブログで発信はできますので。
やったぁ!ついに衆院解散した。やっぱりや~めたなんて、ブレないでね、太郎さん(笑)。
さてさて、このブログで、衆院解散を訴えて足掛け3年になる。今日、長年夢にまでみた衆院解散が実現する。解散の閣議書に署名することを拒んでいた与謝野も辞任騒ぎなどを経て、今朝の閣議に参加し、反麻生派の閣僚たちも全員が閣議所に署名し、解散が閣議決定された。
それでも、両院議員懇談会は非公開だから、なんとなく歯切れの悪い解散となるなと思っていたら、閣議は非公開だったけど、両院議員懇談会は突如、麻生の気変わりで公開することになったそうだ。
本当に最後の最後までブレまくり大王の麻生だったというオチが笑える(爆)。
これで、いよいよ40日後の総選挙をめざしての本格的な闘いが始まった。民主党には緊張感がみなぎっている(毎日)そうだが、まあ、いまから緊張しすぎても疲れてしまうので、リラックスしていきましょう。
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2009.07.18 (Sat)
麻生が「なんちゃって衆院解散」
中川秀直元幹事長ら反麻生派は、衆院を麻生で闘えないとして、両院議員総会開催を求める署名を集め、両院議員総会で麻生に退陣を迫ろうとしたが、党所属議員の3分の1に当たる128人に満たないという理由で却下された。実際は、署名は133人に達したが、細田氏ら執行部が15日夜から16日夜にかけて、中川氏らの署名に応じた議員の切り崩しに全力を上げたせいで、署名を撤回する議員が数人出た。又、自民党都議団なども、麻生降ろしに加担する国会議員は、衆院選で応援しないと圧力をかけた。中川氏とともに署名活動の中心となった加藤紘一元幹事長は「党公認を外すとか、若手議員への圧力があった」と悔しさをにじませた。
一方の野党が内閣不信任決議案を衆院に提出し、否決させて「麻生おろし」の動きを抑えたことも功を成した。自民党内で「麻生おろし」が激化した場合、執行部は、「内閣不信任決議案」が否決されたことを理由に「麻生おろし」の動きを抑えることも可能であろう。国民にとっても、古鼠以降、これまで民意の反映されない無能な首相が安倍、福田、麻生と1年ごとに変わり、この上、4人目を迎えることはとうてい許されることではない。
だいたい、内閣不信任決議案を衆院本会議で与党の反対多数で否決しておいて、「麻生おろし」をするというのはかなり矛盾していると思ったが、結局はそういった姑息な手を使ったせいで「麻生おろし」は失敗に終わった。本気で「麻生おろし」をしたかった自民党議員たちは、内閣不信任決議案を否決するべきではなかった。
さてさて、これからが面白くなる自民党崩壊の最後のクライマックスだが、果たして、自民党から多くの離党者が出て、党が2つに分断されるのかどうかに注目が集まっている。今回、中川秀直の後ろには、古鼠の影がちらほら見えるが、小池百合子もわざわざ自身のブログ(探したが見つからず。メルマガのことか?)で、小泉が「麻生さんは堂々と両院議員総会を開いて、堂々と出ればいい。」と述べたことを紹介し、「総会で小泉さんがほえたら、さぞかし流れが変わるだろう」と勘違いもほどほどにしろと言いたくなるような期待を述べている。小池は、小泉のパワーがいまだに健在であると思っているらしい(笑)。
今回の自民党内のごたごたで、閣僚で三役も負かされ、珍重されているかのように見えた与謝野馨までが麻生を裏切ったのは意外だった。石破茂の意見が二転、三転したのも笑えた。政治の世界の汚れた一面を見たようだった。いまだに自民党内の解散への抵抗勢力は強いのではないか。
最後の最後に両院議員懇談会で、衆院解散を拒む閣僚が出たら、解散できなくなるのではという不安もあったが、それもいらぬ心配だったようだ。首相官邸側は、署名を拒む閣僚の罷免手続きなどに掛かる時間を確保するために、衆院解散を決定する21日の閣議の開始時間を午前9時から8時へ1時間早めたそうだ。閣僚が署名を拒否した場合、麻生太郎首相が直ちに罷免し、首相による閣僚兼任や、閣議書の再作成などの手続きを経て、解散を閣議決定するとしている。かなりの強硬手段をとりながらの警戒解散らしい。
麻生は去年秋就任直後に解散しておけば、これほど馬鹿で無知であることを晒すこともなかっただろう。その後も何度も解散のチャンスはあったはずなのに決断力のない麻生はそのつど見送った。今回の解散は、「小雨の間、いつまでも雨宿りし続け、最後は土砂降りの中、飛び出さざるを得なくなった最悪のタイミング」で行われる「土砂降り解散」、逃げ場を失った「がけっぷち解散」、自ら自然崩壊する「自滅解散」、政権交代のための「政権交代解散」、何も考えずにただ自暴自棄で行われる「破れかぶれ解散」など絶妙なネーミングがつけられているが、結局のところ、投開票日は8月30日で衆院任期満了の9月10日からすると10日早まっただけであり、とても解散とは呼べないものであるのは確かなようだ。「なんちゃって解散」「任期満了に限りなく近い解散」と名づけた方がいいかもしれない。
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2009.07.11 (Sat)
都議選の争点と衆院選での自民大物一掃セール

オンタリオ湖の向こうに薄っすらと見えるトロントの市景
明日12日はいよいよ都議会選挙の日。「都議選終盤情勢: 民主党が都議会第一党の座を狙う勢い」というエントリーにも書いた通り、情勢は民主党に有利なようだけど、まだまだ楽観するのは早すぎる。敵もかなり姑息な手段を使って追い上げているようだ。
きっこちゃんが、「都議選で自公与党が悪質な選挙違反」というエントリーで紹介されていたHさんのブログ『OMOTESANDO』の「期日前投票の実態」というエントリーでは、毎回選挙の度に行われている自公の悪質な選挙工作が暴露されているので、もうほとんどの方が読まれたかとおもうが、もしまだだったら、ぜひ読んでいただきたい。静岡県知事選でも行われたと推測されるお年寄りを利用した工作が徹底されているようだ。
植草さんが「ネットと声かけ運動で都議選投票率を高めよう」というエントリーでも述べられているとおり、投票率を高めてこういった不正の影響を最小限にとどめよう。
選挙に必ず足を運ぶ特定の組織やグループに政治を支配させてはならない。政治は特定の組織やグループのために存在するものでない。政治は地域に暮らすすべての人々の生活に決定的な影響を及ぼすのだ。だから、必ず投票所に足を運び、政治を託すべき人を見出し、一票を投じるべきである。
さらに、植草さんは、東京都議選の3つの争点を挙げられている。
まだ投票先が決まっていない方は、ぜひ参考にされたらいいと思う。
1.国政レベルの政治図式を念頭に置き、政権交代への道筋を明確に示すのかどうか。東京都議選は総選挙前哨戦の最後を飾る。「政権交代」が最大のテーマになる総選挙に向けて、都議選でも「政権交代実現」の都民の意志を示すのかどうか。
2.石原都政の象徴である「新銀行東京」と「築地市場の豊洲への移転」をどのように評価するか。
3.石原都知事が推進するオリンピック東京招致をどう評価するかだ。
政権交代実現を望み、「新銀行東京」、「築地市場の豊洲への移転」を評価しない、オリンピックの東京招致に賛成しない有権者は、国政レベルでの「政権交代実現推進勢力」に1票を投じるべきである。民主、社民がその軸になる。
国政レベルの「政権交代実現推進勢力」に投票が集中されることにより、有権者のメッセージが明確に示されることになる。同時に、迫り来る次期総選挙での政権交代実現に大きな弾みがつくことになる。
今回の都議選は、国政選挙に大きな影響を与えると言われているけど、『ゲンダイ』では、国政選挙である次期衆院選挙では、時代遅れの自民党の「大物一掃セール」が予測されているといい、一掃されるであろう大物議員35人の名前を挙げている。
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2009.06.26 (Fri)
東国原発言によって混乱をきたし瀕死状態の自民党
『晴天とら日和』のとらちゃんが立て続けに貴重な情報を提供してくださっているのでもうすでにお読みの方もいらっしゃると思うが、紹介したい。
麻生曰く⇒「解散の時期についてはそう遠くない日だと思います。」。はぁ~?何もしなくても9月で任期切れじゃん!
麻生の「惜敗を期して」発言の動画をキャプチャして下さった。それによると、「今回は必ず惜敗を期して、再び勝って、そして、必勝をやってやらせてもらって・・・・」なんて日本語になっていない意味不明なこと言ってるし(爆)。必勝をやってやらせてもらってってどういう意味?
迂回献金:与謝野、渡辺喜美にも迂回献金で、検察はどうする?さぁ、どうする?
この件は、小沢代表のときとは大違いで、マスコミはほとんど取り上げなかった。
郷原信郎氏を読む。『 「天の声」とは、いったい何を意味するのか。』
あまりに抽象的な検察の冒頭陳述だったけど、「天の声」だなんて、こんな言葉を使うのは、「創価」か「幸福の科学」くらいだろ。きっとこの冒頭陳述を書いた人って信者なのかもね。
信者といえば、ユキさんが「創価学会の真実」についてリチャード・コシミズ氏の貴重な動画を紹介してくださったので、ここにアップしておこう。13話まであってかなり長いけれども、コシミズ氏の話は面白いので、最後まで飽きずに聞くことができた。まあ、コシミズ氏は、陰謀論者などと決め付けずに、話を聞くのもいいかも。
事前運動もひどいけど、ヘドロがつまったタイ焼きのような宗教団体が日本の政治を牛耳っているって最悪だよね。
そんなカルト政党と連立を組む自民党だが、東国原発言で党内の動揺に拍車がかかったようだ。内外から批判や反発が続出しているらしい。おまけに、時事通信によると、自民党公益法人委員会の棚橋泰文委員長らは麻生が国と予算関係のある公益法人への天下りを禁止できないとしたことから、麻生に退陣を迫ったという。第一回目の党首討論で、麻生は鳩山代表に天下りを禁止したって言ってたよね、確か。やっぱりあれも嘘だったのか。
もうこんなブレまくりの麻生には、自民党内外の誰もが愛想を尽かしていて、早く解散して欲しいと願っているのに、肝心なKY麻生は、いまだに「解散は僕チンが決めるんだお。」と任期満了まで続けるつもりでいる。つい最近まで、総裁選前倒しに反対し、「麻生降ろし」をけん制していた安倍晋三までもが、麻生を訪ねて官邸に出向き、人事刷新と早期の衆院解散・総選挙を迫ったそうだ。
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2008.10.10 (Fri)
世界でもっとも堅実な銀行ランキングでカナダが1位

晴れた日に撮影した近くの小さな湖
今朝、世界の堅実な銀行番付けというか、ランキングが発表されて、その1位がカナダだというので、カナダの初秋の風景とともにそのニュースを要訳してみたい。秋といっても、まだまだ紅葉は部分的にしかないので、あまり秋らしい写真はとれなかったけど、唯一秋らしいといったら、かぼちゃやたわわに実る葡萄かな。

緑の葉が多い中、一部紅葉も。
Canada rated world's soundest bank system: survey
(ロイターThu Oct 9, 2008 2:41pm EDT)
経済危機と銀行破綻が世界市場を揺さぶると予見した「世界経済フォーラム」の調査によると、カナダは世界でも最も堅実な銀行システムを持つということがわかった。カナダの後にわずかな差で、スウェーデン、ルクセンブルグ、オーストラリアと続く。
かつてはトップ5にランクされていた英国は、今週、銀行の残高を増強するために、政府が500億ポンド(865億米ドル=8兆円)を支援した後、いきなりエルサルヴァドルやペルーの次の44位まで落ちた。
ごく最近、ウォールストリートの有名な投資銀行が破綻した米国は40位で、ちょうど39位のドイツの次で、バルバドス、エストニア、南アフリカのナミビアなどの小国よりも下に位置している。
米国は木曜日に、銀行間で資金を相互に貸出するために、一連の経営困難な銀行を買収するつもりだったが、今では、資金を貸出するのにあまりにも慎重になりすぎている。

この時期になると、さまざまなところにかぼちゃが飾られる
世界経済フォーラムのグローバル競争力レポートは、経営幹部の意見を元に出された結果を1.0(破綻、又は政府資金注入が必要な状態)から7.0(十分な残高があり、健全な状態)の間に採点し、各銀行に手渡した。
そのレポートによると、カナダの銀行は6.8で、6.7のスウェーデン、ルクセンブルグ、オーストラリア、デンマークをわずかながらリードした。

『カベルネ・フラン』の葡萄
トップ20と最下位の11カ国などは次の通り。
HIGHEST SCORES
1. Canada
2. Sweden
3. Luxembourg
4. Australia
5. Denmark
6. Netherlands
7. Belgium
8. New Zealand
9. Ireland
10. Malta
11. Hong Kong
12. Finland
13. Singapore
14. Norway
15. South Africa
16. Switzerland
17. Namibia
18. Chile
19. France
20. Spain
39. Germany
40. United States
44. United Kingdom
*(93. Japan)
LOWEST SCORES
124. Kazakhstan
125. Cambodia
126. Burundi
127. Chad
128. Ethiopia
129. Argentina
130. East Timor
131. Kyrgyz Republic
132. Lesotho
133. Libya
134. Algeria
SOURCE: World Economic Forum Global Competitiveness Report 2008-2009.
(For the full World Economic Forum report click on: here )
*日本の競争力を見ると、日本の銀行の堅実さ、安全さ(8.07 Soundness of banks)は、93位だったので、既成のリストに赤字で追記。米国の銀行よりずっと下ではないか。与謝野の「日本経済自体は底堅く健全」という言葉がむなしく響くばかり。
関連記事:
植草一秀の『知られざる真実』 日米株価急落と金融危機の深層
日本経済の悪化が加速している。不況深刻化の下での国民生活支援が政策の急務である。総選挙を早期に実施し、民主党中心の本格政権を一刻も早く発足させ、国民生活を防衛する万全の政策を早急に実行することが望まれる。
日本の経済を立て直すためにも政権交代が必要だと思ったら、今日もランキングの応援よろしくお願いします。

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2008.09.06 (Sat)
衆院解散10月上旬、衆院選11月9日が有力らしい

総裁選候補者の支持基盤交錯、津島派は「草刈り場」懸念より
政府御用新聞によると、衆院選の日程は5日に自民党が公明党と調整に入った結果、下記の日程が有力らしい。
9月24日 臨時国会
9月29日 新首相の所信表明演説
10月1~3日 衆参両院で各党代表質問
10月3日~6日 衆院解散
10月28日 公示
11月9日 投開票
新内閣誕生後は支持率が高いことから、公明党は「新内閣の支持率が最も高いタイミングでの選挙が望ましい」としているそうだが、すでに2度も首相が途中でトンズラした自民党だよ。はたして新内閣ができたからといって支持率が上がるだろうか。麻生太郎が総裁になったら、きっとマンガ関連の株は上がるだろうけどね。まあとにかく衆院解散が早まることに越した事はない。
5日付けのスポニチによれば、「10月解散」には、矢野絢也元公明党委員長が創価学会を相手に損害賠償請求を起こした問題をめぐり、野党が検討している矢野氏の参考人招致を回避したい公明党の思惑も働いているとみらているそうだ。
10月上旬衆院解散ということは、もうほとんど時間がないではないか。道理で「民主党が次期衆院選で現在「内定」扱いとなっている公認候補者244人全員を一括して正式に公認決定する方向で検討に入った」(毎日新聞)わけだね。
みなさま、衆院選はもうすぐですよ♪このブログでは早期の衆院解散、総選挙を求めてきたけど、それにしても、まさかこんなに早く衆院解散になるとは・・・・。みんなで毎日政治について思った事をブログで発信していくことの大切さをしみじみと感じた。やはり、ブログを通した国民の声が政治家の皆様にも届いているということでもあるのかな。
来年の9月まで待ったところで、自民党の支持率はどんどん下がる一方だから、なるべく早い時点で衆院解散して民意を問いただした方がいいと思ったら、今日もランキングの応援宜しくお願いします。

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