2010.03.10 (Wed)
アカデミー賞:『ザ・コーヴ』が長編ドキュメンタリー賞を受賞
このところ、他にやることがありすぎて、ブログの更新が滞っている。明日もオタワから友人が訪ねてくるので、今日は家の掃除と食材の買出しなどでかなりの時間を費やしてしまった。引越し前なので、掃除をする機会ができてよかった。
政治関連の記事を書かなくてはと思うのだけれども、それには、まずいろいろな記事や意見を読んで、その上、自分の意見を書かなくてはならないので、一つの記事を書くだけでも、私の場合はかなりの時間を要する。
そんなわけで、今日は、掃除疲れで眠いこともあり、アカデミー賞や捕鯨関連の気になったニュースの紹介でも。
昨日のアカデミー賞は、『タイタニック』(1997)などで有名なジェイムス・キャメロン監督の大人気3D映画『アバター』(Avatar)が賞を総なめするのではないかと思われていたけれども、ふたを開けてみると、史上で初めて女性に贈られた監督賞を含む6部門で賞を総なめしたのは、ジェイムス・キャメロン監督の元妻のキャスリン・ビグロー監督の『ハート・ロッカー』(Hurt Locker)だった。
確かに、『アバター』は世界初の3Dムービーとしてその画像の美しさに注目を集めたけれども、内容はオリジナリティーに乏しく、どちらかというと、子供向けのファンタジー、娯楽映画という評判もあった。それに比べると、『ハート・ロッカー』は、米陸軍のイラクでの爆弾処理班の活動を坦々と描いた映画であり、まさに今、米国が直面している派兵問題やイラク戦争の後遺症をテーマとしているだけあって、人々の共感を得るものがあったのだろう。又、ジェイムス・キャメロン監督の『タイタニック』は、すでに監督賞を含む11部門で受賞していることや、彼がカナダ人であり、キャスリン・ビグロー監督はアメリカ人であるという点も影響したのかもしれない。
又、和歌山県太地町のイルカ漁を隠し撮りした米ドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』(The Cove)が長編ドキュメンタリー賞を受賞したことも忘れてはならない。この映画は、「イザベル・ルーカスがシー・シェパードのテレビCMに出演」というエントリーで紹介した動画が編集されたのだと思う。
さらに、『ザ・コーヴ』の製作スタッフが、カリフォルニア州のサンタモニカの高級レストランで絶滅危惧種のイワシクジラが使われている証拠をつかみ、レストランを告発したそうだ。まさか、絶滅危惧種のイワシクジラが調査捕鯨とは名ばかりの商業捕鯨で年間100頭も捕獲され、市場に販売されていたとは驚きのニュースだ。米国では海洋哺乳類保護法で、鯨などすべての海の哺乳類の所持や販売が禁止されているので、日本から輸出された可能性が高いようだ。
やはり、日本と欧米諸国との捕鯨に対する考え方に大きな違いがあるようだ。唯一の救いは、これまでは捕鯨派だった赤松農相が、日豪会談の結果を受けて、日本が実施している南極海での調査捕鯨の数を減らすべきと発言していることだ。今のままでは、日本は世界からますます孤立してしまうだろう。
政治関連の記事を書かなくてはと思うのだけれども、それには、まずいろいろな記事や意見を読んで、その上、自分の意見を書かなくてはならないので、一つの記事を書くだけでも、私の場合はかなりの時間を要する。
そんなわけで、今日は、掃除疲れで眠いこともあり、アカデミー賞や捕鯨関連の気になったニュースの紹介でも。
昨日のアカデミー賞は、『タイタニック』(1997)などで有名なジェイムス・キャメロン監督の大人気3D映画『アバター』(Avatar)が賞を総なめするのではないかと思われていたけれども、ふたを開けてみると、史上で初めて女性に贈られた監督賞を含む6部門で賞を総なめしたのは、ジェイムス・キャメロン監督の元妻のキャスリン・ビグロー監督の『ハート・ロッカー』(Hurt Locker)だった。
確かに、『アバター』は世界初の3Dムービーとしてその画像の美しさに注目を集めたけれども、内容はオリジナリティーに乏しく、どちらかというと、子供向けのファンタジー、娯楽映画という評判もあった。それに比べると、『ハート・ロッカー』は、米陸軍のイラクでの爆弾処理班の活動を坦々と描いた映画であり、まさに今、米国が直面している派兵問題やイラク戦争の後遺症をテーマとしているだけあって、人々の共感を得るものがあったのだろう。又、ジェイムス・キャメロン監督の『タイタニック』は、すでに監督賞を含む11部門で受賞していることや、彼がカナダ人であり、キャスリン・ビグロー監督はアメリカ人であるという点も影響したのかもしれない。
又、和歌山県太地町のイルカ漁を隠し撮りした米ドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』(The Cove)が長編ドキュメンタリー賞を受賞したことも忘れてはならない。この映画は、「イザベル・ルーカスがシー・シェパードのテレビCMに出演」というエントリーで紹介した動画が編集されたのだと思う。
さらに、『ザ・コーヴ』の製作スタッフが、カリフォルニア州のサンタモニカの高級レストランで絶滅危惧種のイワシクジラが使われている証拠をつかみ、レストランを告発したそうだ。まさか、絶滅危惧種のイワシクジラが調査捕鯨とは名ばかりの商業捕鯨で年間100頭も捕獲され、市場に販売されていたとは驚きのニュースだ。米国では海洋哺乳類保護法で、鯨などすべての海の哺乳類の所持や販売が禁止されているので、日本から輸出された可能性が高いようだ。
やはり、日本と欧米諸国との捕鯨に対する考え方に大きな違いがあるようだ。唯一の救いは、これまでは捕鯨派だった赤松農相が、日豪会談の結果を受けて、日本が実施している南極海での調査捕鯨の数を減らすべきと発言していることだ。今のままでは、日本は世界からますます孤立してしまうだろう。
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