2008.02.23 (Sat)
米国大統領選: オバマ 対ヒラリー ネットの結果がリアルの結果に
ヒラリー vs オバマ,ネット戦では決着しているのだが
ネットのサポーターの数によれば、スーパーチューズデーの時点で、すでにオバマ氏が圧倒的にヒラリーをリードしていたという。
その後、オバマ氏はワシントンDCやウィスコンシン州、在外投票などで連勝し、獲得代議員数でもヒラリーに差をつけている。
そして今日、テキサス州予備選を3月4日に控え、オバマ対ヒラリーの討論会がテキサスで行われた。この時の様子をCNNでは次のように伝えている。
イラク、不法移民、経済などの主要な問題で両氏の立場に大きな隔たりはなく、この日の討論会は全体として穏やかな雰囲気の中で進行したが、クリントン氏がオバマ氏への攻撃を試みる場面も何度かみられた。
クリントン氏はまず、テレビ局のインタビューに答えたオバマ氏の支持者が、同氏の業績をひとつも挙げられなかったことを指摘。「言葉は重要だが、行動の方がもっと重要だ」と述べた。これに対しオバマ氏は、「あなたは有権者に『現実的になろう』と呼び掛けているようだが、私を支持してくれる人々が妄想に取りつかれていると言いたいのか」と切り返した。
これだけ読むと、オバマ氏がかなり怒っているような印象を受けるが、下の動画にあるように実際は
How we bring about the change we seek
確かにオバマの演説を聞いていると、あまりの出来過ぎた内容にどこまで信用していいのかわからなくなる時がある。それでも彼は、高所得者層が払う税金をアップすることによって可能だと言う。確かに米国の高所得者層から税金を巻き上げれば、どんなことでも可能かもしれない。それによって格差をなくそうとする彼の政策は妥当と言えよう。
CNNの続き:
クリントン氏はまた、オバマ氏の演説の一部が、パトリック・マサチューセッツ州知事の過去の演説に酷似しているとされた問題にも言及。「コピーされた言葉で『変化』を唱えられても信用できない」などと語ったが、これには会場の一部からブーイングが起きた。一方、オバマ氏は「互いの中傷に時間を費やしている場合ではない。米国を良くするために時間を使おう」と呼び掛けて拍手を浴びた。
しかし、クリントン氏は討論会の最後に、「この争いがどう展開しようと、私はオバマ氏と並んでここにいることを光栄に思っている」と述べ、これには会場から喝采がわいた。
演説のコピー疑惑に対して、オバマ氏はパトリック・マサチューセッツ州知事は民主党を支持する身内であり、仲間の言葉を借りる事を普通はコピーとは言わないと反論している。確かにそれを言ったら、オバマ氏の"Change"をヒラリーも使っているのだから、人のことは言えないと思う。同じ民主党候補者で共有することは許されると暗黙の了解があってのことではないか。
とにかく、ここまで負けてしまうと、ヒラリーは自分でも大統領になるのは無理だと思っているようだし、次のオハイオ州討論会後には、大統領レースから降りる事を発表するのではないかと思われる。
一方、ここにきて、共和党のマケイン氏に不利な報道が急浮上してきた。彼が2000年の大統領選に出馬した際に美人ロビーイストと恋愛関係にあり、その女性が努めていた企業に何らかの利益を与えていたという疑惑が大きな話題になっている。本人は否定しているようだが、あんなに美人で若い妻がいながら、他の女性と浮気とはマケイン氏の信用を失いかねない疑惑である。

マケイン氏と恋愛関係にあったとされるVicki Iseman(40)
写真:Will "bombshell" hurt McCain, or the New York Times?
関連記事:The New York Times (February 21, 2008)
THE LONG RUN
For McCain, Self-Confidence on Ethics Poses Its Own Risk(英語)
どうやら、ネット人気が予測したように、オバマ氏が米国の次期大統領になるような状況になってきた。日米のネットの影響の差を改めて思い知る。それには、Facebookなど海外のSNSに比べて日本のSNSの質の低さ、そして、日本人、特に若者の政治への興味の低さが原因しているのだろうと思う。
Facebookの日本語版はいつ頃できるのだろうか。
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2008.02.05 (Tue)
カナダがアフガン駐留軍を撤退?

今日は相変わらずどんよりとした天気だったけれども、
気温が4℃ととても暖かく、先日の雪嵐で積もった雪がほとんど解けてしまった。

寒いのが嫌いなティガーでさえも気温が0℃以上の日たいてい外に出るので、
ティガーが外に出るかどうかでその日の気温が0℃以上かどうかがわかる(笑)。

昨日の岩国市長選の記事で世界は戦争から平和に向かって流れているって書いたけど、その動きがカナダでもみられるようなAFP BB newsの記事があったので、一瞬喜んだのだが、でも、実はこの記事にはなんだかなぁと思うようなところがあったのだ。
カナダ首相、アフガン駐留軍の撤退示唆 2008年01月31日 16:58 発信地:オタワ/カナダ(AFP BB news)
【1月31日 AFP】カナダのスティーブン・ハーパー(Stephen Harper)首相は30日、オタワ(Ottawa)入りしたジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領と会談し、アフガニスタン支援活動について協議した。ハーパー首相は会談で、北大西洋条約機構(NATO)の支援強化がなければ、カナダ軍を同国から撤退させる方針をブッシュ大統領に伝えた。両政府の報道官が同日明らかにした。
この記事のタイトルだけを見て、ほほう、ハーパー首相もついにアフガン撤退を決めたか。やっぱり世界は平和に向かって進んでいるのだ。とぬか喜びをしたのだが、内容を読んでみると、この記事には、ジョージ・ブッシュが1月30日にオタワでハーパー首相に会ったと書いてある。しかし、カナダのネットを見ても、テレビでもブッシュ訪問については一切触れてない。2004年にブッシュがオタワに来たときにプロテストがあったので、今回は極秘でカナダに来たのか、又は、そういった事実は全くないのに、まるでブッシュがオタワを訪問したように間違って書かれたのだろうか。
そこで、Bush, Canada, Visitで検索をかけてみると、最近の記事で、ブッシュのカナダ訪問を書いた記事は全くなかった。まがりなりにも、ブッシュって世界でも大国の一つの米国の大統領だよね。まず、その大統領がカナダを訪問するのに予告もなしに来るわけないし、来たら来たで、ニュースや新聞で報じられるはずだ。それが全くなかった。それじゃ、上のAFPの記事は何なのかって話になる。
今度は、Canada, Harper, Nato, Afgan, Troops で英語の記事を検索したら、こんな写真と共に、これに関連した記事があった。

Harper to Bush: Canada needs more combat aid (CTV.ca on Jan 30th)
この写真は2007年にケベック州のモンテベローでサミットが開かれた時の写真で、ハーパー首相が到着するとブッシュが腕をまわして迎えたと写真の注釈に書いてある。だから、それが1月30日に書かれた記事でも、この写真が1月30日に撮られた写真ではないことはその注釈を読めば一目瞭然だ。そして、1月30日付けのCTVのその記事には、ハーパーとブッシュは電話でアフガンへのカナダ軍への今後について語ったと書いてある。
もしかして、注釈や記事を読まずに、この写真だけ見て、ブッシュが1月30日にオタワでハーパーと会ったと勘違いして、記事を書いたのだろうか。写真の簡単な注釈を見ただけでもそれが2007年のことだとわかるはずなのに。
又、AFP日本語の記事を読むと、あたかもハーパーがカナダ軍をアフガンから撤退させるような感じで書かれているが、AFPの英語の記事などを読むと、実際には、NATOにあと1000人の戦闘部隊やより多くの兵器や飛行機やヘリコプターなどの戦闘機を追加してくれなかったら、契約が切れる2009年2月以降、カナダ軍をアフガンから撤退させるけど、追加してくれたら、もちろんそのままカナダ軍はアフガンに送り続けると言っており、NATOはアフガンでも最も危険な地域であるカンダールでのカナダ軍の重要性は承知しているので、もちろん、ハーパーの要請に応じるようだ。
ただ、2009年の2月までには、新しい大統領が決まり、今の米国の雰囲気では、この前3500人へ意志を増員したばかりで、大ブーイングが起こっているし、兵士をあと1000人増員するとしたら、もちろん反対されるであろうから、ハーパーがブッシュにおねだりした条件が満たないことは十分アリエールだろう。その時は、めでたくカナダ軍はアフガンから撤退することになる。だから、この記事のタイトルは、「カナダ首相、NATOの支援がなければ、アフガン駐留軍の撤退示唆」にするべきだろう。私がその記者だったら、「ハーパー首相、アフガンにカナダ軍残留のために、NATOに追加支援おねだり」にしちゃうだろうけど(笑)。
日本だって、国内であれほど揉めた給油支援なのだから、NATOの支援がなければ廃止すると言えばよかったのに、なぜ言えなかったのだろうか。日本の外交能力は本当に低くて、それが日本に不利益をもたらしていることにいつ気がつくのだろうか。
そんなわけで、米国の大統領選挙でも、イラク・アフガン戦争に強く反対するオバマ氏や共和党の中でも最もリベラルなマケイン氏の人気が高いことから、少なくとも米国民達は戦争にはもううんざりしており、みんなが平和を求めていることはまちがいないだろう。そして、カナダでも、アフガン・ミッションを見直して、兵士をカンダールのような危険な場所で戦闘を行う部隊ではなく、アフガン復興のためのトレーニングや教育などに支援活動の形態を変えようという動きも出て来ている。それでも、ブッシュ-ハーパー政権が健在であるうちは大きな動きはないだろうと思うけど、オバマ氏辺りが大統領になったら、早いうちにイラク、アフガン撤退が実現するのではないだろうか。
現在、スーパー・チューズデーの開票真っ最中で、クリントンとオバマは大接戦となっている。なんとなく、クリントンが微妙に優位のようだ。多分、オバマが大統領になることはないかもしれない。この後、引き続き、別のエントリーでスーパー・チューズデーの開票結果を報告しよう。
関連記事(英語):
Canada may pull Afghan troops unless NATO boosts support(yahoo! news on Jan 29,2008)
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