2011.12.19 (Mon)
金正日総書記が過労死
BBCニュースが金正日総書記死去のニュースを北朝鮮の国営テレビ局の動画と共にいち早く伝えていた。
北朝鮮の金正日総書記、死去
BBC 2011年12月18日 更新 22:29
北朝鮮の金正日総書記(69)が死去されたと北朝の鮮国営テレビ局が伝えた。
1994年に彼の父親、金日成主席が亡くなってから北朝鮮をリーダーとして率いてきた金総書記は、首都ピョンヤン郊外を訪問中に列車の中で死亡したと伝えられている。
2008年に脳卒中で倒れてから、しばらく公の場に姿を見せることはなかった。(このときに死亡説などが飛び交っていた。)
金総書記の後継者は、三男の金正恩(キム・ジョンウン)氏で、年は20代後半とされている。
ソウルのBBCのルーシー・ウィリアムソンは、金総書記の死は北朝鮮に巨大なショック・ウェイヴをもたらすだろうと語った。
金総書記死去のニュース報道では、国営テレビの女性アナウンサーが、感情的に文章を読み上げた。喪服のチマチョゴリ姿で登場したアナウンサーは、金総書記は肉体的、精神的な過労で死去したと伝えた。
報道を受けて韓国は、自国軍に警告を与え、国家安全保障会議は緊急会議を召集しているとヨンハップニュース局が伝えている。
金正恩氏のウィキペディアによると、金総書記の後継者の金正恩氏の実母は、大阪のコリアン・タウン出身の在日朝鮮人、高英姫(コ・ヨンヒ)であるが、2004年に癌で亡くなられた後は、横田めぐみさんが金正恩氏を育てたという噂もあるが、2004年にはめぐみさんはすでに亡くなられていたのではないかと思う。
金総書記が死去したニュースを受けて、横田めぐみさんのお父さんも、「膠着状態打開」のチャンスかもしれないとの声明を発表した。これが、横田めぐみさんの行方を解明するチャンスになればと思う。
【More・・・】
参考記事:横田滋さん「膠着状態打開のチャンス」
産経 2011.12.19 12:31
北朝鮮による拉致被害者の横田めぐみさん=失踪当時(13)=の父、横田滋さん(79)の話
「拉致問題の解決についてプラスになるかマイナスになるかは分からない。ただ、日本政府は膠着(こうちゃく)状態を打開するチャンスと考えて動いてほしい。(金正日総書記の)死去は前から言われていたことだが、北朝鮮国内に混乱が生じて、拉致まで手が回らなくなることが一番怖い。そうなると、解決が難しくなる可能性がある。事態がよい方に動いてほしい。引き続いて、改めて交渉を続けてほしい。政府は死亡でも関係なく、うまく利用するくらいのやり方で解決につなげてほしい」
金正日総書記が死去
産経 2011.12.19 12:05 [北朝鮮]
中国中央テレビが5月26日に放映した、北京を離れる特別列車から手を振る北朝鮮の金正日総書記(共同)
【ソウル=加藤達也】北朝鮮の朝鮮中央テレビと朝鮮中央放送、平壌放送は19日正午からの「特別放送」で、最高指導者の金正日総書記が死去した、と伝えた。69歳だった。葬儀の日程などは不明。
北朝鮮は昨年から金総書記の三男で朝鮮労働党中央軍事委員会副委員長を務める金正恩氏を中心とする三代世襲態勢への移行を推進していた。金総書記の死去が今後の北の核活動を含む対外政策にどのように影響するか、米韓など各国は不測の事態に備え情報の収集と分析に全力を挙げる。
ラヂオプレス(RP)によると、朝鮮中央テレビは同日午前10時、正午からの特別放送を予告。その際、アナウンサーが悲しい表情をしていたうえ、背景音楽が「将軍」を称える主旨の曲調だったことから死亡したとの見方が有力だった。
北朝鮮では2010年9月、朝鮮労働党代表者会を44年ぶりに開催し、正恩氏を後継者に選出。健康に不安を抱える金総書記の死後の“金王朝”の安泰をアピールし、国内の安定を図ってきた。
北朝鮮は核開発に力を入れ、06年10月と09年5月に核実験を実施。既に数発の核爆弾を保有しているとみられている。また10年には米国の核専門家に対してウラン濃縮施設を公開するなど、核を恫喝(どうかつ)外交の手段としてきた。
金総書記は73年、31歳で党、軍の人事を握る朝鮮労働党組織指導部長、思想担当兼宣伝扇動部長に就任。翌年、労働党中央委員会で政治局員に選出され、金日成主席(94年死去)の後継者となった。08年8月に脳卒中で倒れたとされ、健康が不安視されていた。
故金日成主席の生誕100年に当たり、自身も70歳を迎える12年を「強盛大国の大門を開く年」と位置付け、軍事強国を目指し、正恩氏の後継体制確立を推進してきた。
N Korean leader Kim Jong-il dies
BBC 18 December 2011 Last updated at 22:29 ET
North Korean leader Kim Jong-il has died at the age of 69, state-run television has announced.
Mr Kim, who has led the communist nation since the death of his father in 1994, died on a train while visiting an area outside the , the announcement said.
He suffered a stroke in 2008 and was absent from public view for months.
His designated successor is believed to be his third son, Kim Jong-un, who is thought to be in his late 20s.
The BBC's Lucy Williamson in Seoul says Mr Kim's death will cause huge shock waves across North Korea.
The announcement came in an emotional statement read out on national television.
The announcer, wearing black, said he had died of physical and mental over-work.
South Korea says its military has been put on alert following the announcement and its National Security Council is convening for an emergency meeting, Yonhap news agency reports.
過去ログから:
拉致問題が海外のメディアでどのように扱われているか、以前このブログで引用したトロント・スターの横田めぐみさんの拉致事件の記事の要約を紹介しよう。
(和訳引用開始)
横田めぐみさんは13歳の時、学校からの帰り道で行方不明になってしまった。めぐみさんがいなくなってから、1年たっても、何の音沙汰がなく、5年たっても、10年たっても何の手がかりもつかめなかった。20年たったとき、一人のジャーナリストが横田家に訪ねてきて、めぐみさんが北朝鮮のスパイに拉致されたというとてもショッキングな出来事を告げた。
最初は誰もがそんな情報を信じられなかったが、2002年に北朝鮮の最高指導者である金正日(キム・ジョンイルKim Jong-il)がめぐみさん他12名の日本人を北朝鮮のスパイが拉致して、北朝鮮に連行したことを認めた。どうして、北朝鮮がこんなことをしたのかの説明はなかったが、一般に信じられているのは、北朝鮮が日本に送るスパイに、日本の言語やマナーや文化などを教育するために、教育係として連れて行かれたということだ。
めぐみさんは、日本人の拉致被害者の中でももっとも若い犠牲者だが、北朝鮮の亡命者によると、暗闇の中で誘拐されたので、大人と間違われたのではないかと言われている。めぐみさんのご両親は他の人質となった家族たちと一緒に出来る限りの力をつくして、何とか拉致被害者を日本に連れ戻すための情報を手に入れようとしている。北朝鮮側によると、人質の13人中めぐみさんを含めた8人はすでに死亡したと伝えているが、めぐみさんのご両親はいまだに信じられないでいる。めぐみさんの父親は普通の銀行員、母親は普通の主婦だが、今では娘を取り戻すために、精力的に活動を続けている。
古い敵対国同士の間に昔の緊張が戻ってきた。日本は朝鮮半島が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と大韓民国(韓国)に分かれる前、1910年から1945年まで朝鮮半島を占領していた。その間、日本の法律の下、韓国人たちは苛酷な状態に服従させられていた。
韓国人たちは船で日本に送られて、強制労働させられたり、日本帝國軍隊の前線で戦わさせられていた。多くの韓国人女性たちは日本軍のために、セックスの奴隷や「慰安婦」として強制的に働かされていた。韓国人たちは韓国名を日本名に変えるように強制され、韓国語を話すことは許されなかった。第二次世界大戦前の日本による韓国市民の拉致事件は、最近の北朝鮮による日本市民の拉致事件を議論する際に、よく話題にのぼるようになった。
道理上、北朝鮮による日本人拉致事件は恐ろしい悲劇であるが、60年前には日本も韓国に対して同じようなことしていたのだ。拉致事件は残りの国々にとって、違った見解を与えている。今、多くの国がいかに北朝鮮に人権の記録を改めさせるか、又、核兵器の開発をやめさせるかということを真剣に考えている。
めったに開催されない日本、北朝鮮、韓国、ロシア、中国、アメリカ間での六カ国協議会では、日本が拉致事件の話題を持ち出すたびに、その場に緊張感と不快感を与え、北朝鮮はすぐに険悪なムードになる。朝鮮半島から核を廃絶するべき会議上で、この話題が出るのは、好ましくない。
北朝鮮側は拉致事件は全て終わったと言っている。日本政府が必要な情報はすべて日本政府に提供したし、これ以上、話し合うことは何もないと言っている。しかし、日本は明らかにこれを否定している。
めぐみさんのご両親は70代で、健康状態も下り坂にさしかかっているが、今では大きな政治的な課題を投げかけた家族として日本国民にとらえられている。
(和訳引用終了)
日本のメディアではめぐみさんは生存しているかのような扱いを受けているが、英国の権威ある科学誌『Nature』では3年前に日本政府によるめぐみさんの遺骨のDNA鑑定の信憑性はかなり低いという論文が記載された。日本政府はDNA鑑定で、北朝鮮がめぐみさんの遺骨として日本に手渡した遺骨からめぐみさんのDNAは発見されなかったと結論づけたが、実際はその遺骨はめぐみさんのものであった可能性が高い。私も『Nature』の記事の原文(英語)を読んでみたが、下記の翻訳が原文に忠実に要約されていたので、文は長いけれども興味のある方はぜひ読んでいただきたい。
「横田めぐみさんの遺骨は偽物とする科学的根拠が揺らぐ」
「北朝鮮「遺骨」問題:科学的根拠の不十分な「偽物」断定」
「政治に翻弄される科学者 (横田めぐみさん遺骨事件)」
では、なぜ、日本政府はめぐみさんがまだ生存しているかのように装っているのか?それは、めぐみさんの生存の可能性がある限り、横田夫妻がテレビに登場しつづけ、国民に北朝鮮がいかに危険な国かを訴えつづけ、そうすることによって、国民に北朝鮮への嫌悪感を抱かせ、又、それを持続させることができるからだ。その結果、国民に、北朝鮮が日本と戦争を始めてもおかしくないような錯覚を抱かせることができるからだ。そうすれば、北朝鮮が日本を攻めてくるということで、米軍再編に向けての多大な出費も認めさせることができる。つまり、日本政府は統一協会が不幸な人を利用してお金を巻き上げるのと同じ手法で、横田夫妻までも利用して、国民から奪い取った血税を米国に貢献しているのだ。
しかしながら、米国が経済制裁を緩和したことによって、日本が北朝鮮に対してこれまでのように厳しい態度をとり続けたり、拉致問題を未解決のまま放置し続けることは難しくなってきた。一日も早く、日本と北朝鮮の関係を正常化する日朝国交正常化が進み、拉致事件の真相が解明され、米軍再編や防衛費への負担削減が実現して欲しい。そして、プチ過激かもしれないけど、世界中に日本が平和に戻ったことを知らせるために、日本中にある米軍基地やプルトニウム工場(原子力発電所)が全て爆破される日が政権交代と同時に訪れて欲しいと思うのだ(笑)。

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