2011.01.12 (Wed)
民主党両院議員総会速報
空き菅の消費税増税発言や尖閣諸島での中国船との接触問題、野党との連立などは、ほとんど民主党内で議論されずに執行部によって唐突に決められたようであり、権力に溺れた菅直人がいかに民主党内で独裁政治を行っているかがわかる内容だった。
一方の無能な岡田克也幹事長はいつものように、真剣に質問や苦言を呈する議員に対して、はっきりしない言い訳をしたり、こじつけ、論点はずしが目だった。党内の議員に向かってこの態度なんだから、国民に真摯に向き合えるはずがない。まさに民主党執行部によって、小沢一郎の理念とはかけ離れた国民不在の私利私欲にまみれた政治が行われているのを間近に見た思いがした。
産経が民主議員総会での発言を速報で報道していたので、ここにリンクしたい。
【民主議員総会速報】(1)首相「この7カ月は大きく見て間違っていなかった」 挨拶途中で小沢氏が登場
【民主議員総会速報】(2)斎藤衆院議員「マニフェスト見直しなら信を問うべき」
【民主議員総会速報】(3)川口浩衆院議員「たらい回しでは変わらない!」
【民主議員総会速報】(4)米長参院議員「小沢元代表は敵か味方か。味方を守るのが挙党一致だ」
【民主議員総会速報】(5完)首相「私は最も挙党態勢を望み、願っている一人だ」
産経の記事より、気になった発言を抜粋しておく。
【More・・・】
横粂勝仁衆院議員(1回)「日本国のリーダーである菅総理に申しあげる。総理、しっかりしてください。日本は大変な危機にある。長引く円高デフレ。少子高齢化。そんななかで、国民が何を求めているか。菅総理が一国のリーダーとして日本をどう引っ張るか。これに尽きる。民主党の内紛を国民は求めていない」「今の民主党に必要なのは、一つ一つ政策を実現していくこと。日本に何が必要か。長くなって恐縮だが、政権交代の意義を考えていただきたい。国家国民のためだ。今一度気づいていただき、1年生議員に心配されることなく、引っ張っていただくことを期待申しあげたい」
田城郁参院議員(1回)「支援団体(JR総連)で言われていることを報告したい。民主党に求められているのは安心感、安定感だが、今の民主党は不安で不安定だ。政策が立派でも実現する力があるとは思えない。それが逆風になっている。昨日、栃木県連の幹事会があった。31名から思いを聞いた。30名は異口同音に『統一選は勝てる気がしない。内紛はやめよう』と。『首相の念頭の話はあそこまで踏み込むと思わなかった。あそこまで仲間をないがしろにする党なのかと。勝てる気がしない』というものだった。ある県議は『代表戦に菅さんに入れて勝利した。ノーサイドと言ったが、そうなっているか。一体感をアピールすべき』だと発言した」「国民生活第一で、国民主導の政治に突き進む姿を見せることだ。熟慮の国会なら熟慮の党内議論、人事をお願いする」
京野公子衆院議員(1回)「1つ質問だ。なぜ、総選挙の時に対立したたちあがれ日本に連立の申し出をしたのか。ねじれ国会を乗り切るのは厳しいが、横綱相撲を取ってほしい。なぜ連立を結ぼうとしたのか。どこに視点があったのか。お答えいただきたい」
斎藤恭紀衆院議員(1回)「年末年始、地元を回ると、一生懸命応援してくれた人のポスターが外れている。著しく国民の信頼が失われている。肌で感じている。なぜか。マニフェストを掲げて戦った。可処分所得を増やすと。しかしどうか。トリプルダウンで、TPPもやると言っている。小泉構造改革路線とあまり変わらない」「マニフェストの全面見直し、消費税の増税は国民をバカにした話だ。事業仕分けも、うわべしかやっていない。徹底的に仕分けをやってから、税の体系を変えるべきだ。国民の信頼を取り戻すために、設計図に沿って政策を打ち出すことしか国民の信頼は得られない。マニフェストの全面見直しをするなら国民に信を問うべきだ。どうか」
広野允士参院議員(2回)「今のご意見と私、本当に似通っているのですが、やはり岡田幹事長がおっしゃっていますが、折り返し地点だと。マニフェスト2009と2010の検証をすると。そういうものをスタートさせるとおっしゃったが、昨年の参院選、なぜ負けたか」
「その後、代表選があった。代表選の結果というのは民意ではない。参院選は民意を反映している。政権交代も民意。それを考えながら運営しないといけない。今までの努力をあきらめて(というのではなく)、もっとやるべきことは、原点に返ってやるべきことはある。特殊法人や独立法人にもメスが入っていない。しかるうちにやるならいいが、政権交代させていただき、最後までやって無理なら消費税はあるかもしれませんが、唐突にやっている」
「冒頭にありました。3月末には赤字特例公債の法案が参院でどうなるのかということが大事な局面になります。どう乗り越えようとしているのか見えません。なぜ国会を開かないのか。躊躇(ちゅうちょ)しているのか」
「今年最大の政治案件は統一地方選です。勝たないと基盤ができない。地方切り捨てと野党から言われています。農業の問題、地方交付税をもっと自由に使えるように、もっともっと地方主権をやっていく姿勢が見えないんですよ。もっと(首相の)年頭の記者会見でも、地方を大事にする、だから任せてくれ、とならないと」
「政権運営を原点に返った形でやらないと、われわれは必ず負け、国民に不幸をもたらす。最小不幸とか言いますが、地方をちゃんとやらないと負けるんじゃないでしょうか。言葉が過ぎたかもしれませんが、真意を受け止めてやっていただきたいと思います」
川口浩衆院議員(1回)「今の質問に関連いたしまして、茨城県議選を戦って参りました。24人の候補者を擁立して、当選したのは6人でした。お手持ちの資料の議案の5ページ、さらには9ページ、ごらんいただきたいと思います。本当に統一地方選で勢力を拡大して政権与党の足場を強固にしたいと思うのなら、県議選の後1カ月、いろいろな意見を聞いたのは、なんで政権与党の中が一枚岩ではないんだと。菅総理は412人内閣とおっしゃいました。国民はそう感じていない。ここが問題だと思います」
「9ページは結果が書いてあるが、なぜ参院選に負けたかの総括が書いてありません。けじめを国民に分かるように説明していただきたい。昨日、私が耳にした声、同じ人間でぐるぐるたらい回しにしたら変わるわけがない。与党としての責任で挙党態勢にとりくんでいただきたい」
舟山康江参院議員(1回)「私たちが政権交代を実現できた原点は、『国民生活が第一。』ということ、自民党が長く続けた新自由主義経済からの決別が原動力だったと思う。しかし、どうも新自由主義的な政策に戻っているのではないか。そんな懸念がいろいろなところで見られる。国民生活第一、新自由主義からの決別という文言が議案書に書いていない」
「政治主導を掲げて私たちはやってきたが、唐突に物事を決めることとはまったく違う。消費税の発言。TPP参加を検討するということ、諫早もそうですが、唐突感のある発言が多いのではないか。事前の議論、広い議論で物事を進めてもらいたい」
姫井由美子参院議員(1回)「党運営に私たちの意見を参画させてほしい。連立の相手も昨日は社民、今はたちあがれ、誰にも説明できません。私の選挙区にはトラという人(片山虎之助たちあがれ日本参院幹事長)がいて、私は何をやっているんだと言われている。総理は向こうからついてくるぐらいがんばってやってもらいたい」
「地域主権、地方が主役と訴えてきた。まずは地元から言われているのは、内部紛争、小沢問題より約束を守る民主党に期待しているといわれているので、よろしくお願いします」
たちあがれとの連立について岡田の言い訳、こじつけ、論点ずらし答弁:
「たちあがれとの話だが、どの党でも状況によっては協力を求めなければならない。案件によってはどの党にも協力をしてもらう必要がある」
森裕子参院議員(2回)「共産党と連立するんですか?」
岡田氏「それ以上のことは私は、たちあがれの皆さんの立場もあるので、なんでもかんでも明らかにすればいいというものではない。幹事長の責任でやっている。茨城県議選の話もあったが、一枚岩というのは、代表選でどちらを応援したかではない。お互い足の引っ張り合いをしているような印象を持たれたらそれだけで国民の失望を招く」
小沢氏を守るべき立場なのに、政倫審への出席を求めることにやたらと固執している岡田自身が、民主党内で足の引っ張り合いをしている印象を国民に与えているのがわからないっていうんだから、かなり鈍感な男なんだね。こういう男は自分が国民の失望を招いているというのに全く気付かないんだろう。こんなのが、幹事長だっていうんだから、民主党の信頼がなくなるわけだ。
徳永エリ参院議員(1回)「総理にお願いです。地方を大事にしていないというのは、政策や戦略だけではない。地方議員の思いが分かっているか。私たちは本当に厳しかったです。目の前でリーフを破られる。この正月も、統一地方選に出る地方議員の方が前に出た。私たちのせいで負けることがあったら、どうやって償っていったらいいのか。地域主権は民主党の一丁目一番地だった。何としても勝ってもらいたい。恩を返したい」
「全力で勝ち抜くために、執行部がどうするのか、しっかり伝えていただきたい。党として果たして本気で戦ってくれたのか、あたたかさを感じなかった。間違いなく敗因は、尖閣諸島の問題やTPP、消費税の問題。あまりにも持ち出し方が唐突すぎます。消費税の問題しっかり説明していただきたい」
大久保潔重参院議員(1回)「昨年暮れに大変いただけないプレゼントを総理からいただいた。諫早湾干拓の開門問題。これは国が直轄事業を半世紀にわたってやってきた。上告しなかったのは間違っている。民主党長崎県連も、当事者の声も無視をしての判断だった。これが本当に政治主導かということを考え直してほしい。本当に民主党政権は大丈夫かと言われる」
「2点目は、この問題は結果的には判決が確定した。仮に開門された場合に、一番大事なのは防災です。私は諫早で生まれ育っているわけですから、大丈夫でないと申し上げた。総理が判断されたそのときに責任が取れるのか、これもトップリーダーの責任だと思います。心配いらないというメッセージを出してもらいたい。県連も山田正彦前農水相をトップに対策本部をつくった。今後は無視しないでほしい」
米長晴信参院議員(1回)「幹事長の、党はばらばらでない、という認識は改めてもらいたい。地元で、内ゲバはやめろと言われる。参考までに私のところに政治とカネの問題なんとかしろという人は一人もいなかった。敵は誰かと思っているのか。小沢一郎元代表を敵だと思っているのか、味方と思っているのか。敵から味方を守るのが挙党一致の姿だ」
森裕子氏「いくつか新たな質問が思い浮かびました。先ほど質問者は連立の話を聞いた。共産党と連立するんですか。連立についてどなたがどういう見通しをして判断したのか、経緯を説明してほしい。参院予算委員会筆頭理事として、これからの国会が心配だ、本来野党ときっちり協力体制をつくるべきであると、岡田幹事長が55年体制はやらないと宣言した。それは結構だが、代わりにどのような協力関係を得る努力があるのか。それがないところで、せっかくまとまったところで幹事長の一言でそれがぶち壊すことも一つや二つではなかった。野党とどのような協力関係を築くのか、根回しを終わっていると思うので、その辺の方針を示してもらいたい。幹事長から明日示すということで示されてないが、国会改革についてぜひここで示して皆さんの意見を聞きたい」
「野党の皆さんが、何を言っているんだ民主党は、問責決議を出した民主党を無視するのかと言われるに違いない。聞いているような内容の提案するならやめてもらいたい」
「最後に申し上げたい。先ほど小沢元代表について、政倫審出席が一つの区切りになる、国会の最大の障害と言われていたが、問責を受けた閣僚はどうするのか。そのことについて何の方針も示されない。何を根拠に自信をもってやるのか」
瑞慶覧氏「不条理といえば、首相は琉球処分の本も読んだときく。不条理がたくさん詰まっていると思う。明日の党大会では、不条理をただすのはどういうことか具体的に挙げてほしい。普天間は沖縄だけにとどまらず、民主党に期待がかかった。党大会で述べてほしい」
川内氏「党執行部や閣僚の日々の精励に敬意を表したい。旧政権で考えられない改革がなされているのも事実だ。地元では説明している。国民の見方というか視線は非常に厳しい。現実のことだ。地方選の結果にも表れている。4月の統一選を考えれば、挙党態勢をしっかり組んで、予算、法律案を通す態勢を作らないとならない」
「岡田幹事長は、挙党態勢は菅代表を支えることだとおっしゃった。確かにそうだ。しかし、執行部、代表や幹事長は支えてもらえるような配慮、方法をしっかりと考えないとならないのも事実だ。先程、『内紛でない』とおっしゃったが、『世間ではそう言われているのだ』と肝に銘じてあたらなければならない」
「挙党態勢を構築するにあたって、唯一の旗とすべきは09マニフェストだ。マニフェストを掲げて戦い、検証するでは私は困る。マニフェストは何が何でも実現するのだ。活動方針にも『着実に実現をはかる』とある。民主党は何を信用すればいいのか分からない。国民との約束を守る上で、内閣改造の代表の言及がない。どんな方針でどんな挙党態勢をつくることが今年の年頭にあたっての考えか。具体的に話をいただきたい。両院総会承認マターだと頭に入れて答弁をいただきたい」
民主党の問題は、執行部と民主党議員の間に大きなギャップがあることだ。特に小沢派議員は、国民や地方議員の声を反映して質問していたが、それに対して執行部が何も具体的な答えを出せなかった。つまり、執行部に国民の気持ちが全く伝わっておらず、執行部の連中は、今、何が問題であるかを認識していないレベルなのだ。特に、自分が党内分裂を加速させている張本人なのに、それを理解せずに、「挙党態勢とは菅代表を支えることだ」などとたわけたことを答える岡田幹事長の発言には、そのあまりのひどさに泣けてくる。
民主党を立て直すためには、ここまで国民から嫌われる政党に民主党を貶めた菅内閣の総辞職が緊急の課題となるだろう。

にほんブログ村 政治ブログ
このエントリーは、
『国民の生活が第一 - トラックバック・ピープル』
http://member.blogpeople.net/tback/10888
『民主党 - トラックバック・ピープル』
http://member.blogpeople.net/tback/09160
にトラックバックしています。
【政権交代】を実現させたブロガーリスト
- 関連記事
もう分裂でいいんじゃないか。それが自然だと思う。
仲間っていうけど小沢一郎氏が党の組対費23億円配った4人以外を仲間と思ってるのかどうか。
消去法は、無哲学・能天気の人に見られる。不満はあっても、主張はない。
結局、不満の主張ということになるのか。
否定文だらけで不毛の内容となる。無為無策でいる。
自分の意見は、自分の哲学で話そう。上手い話を現実の中で辻褄を合わせることが出来れば、建設的な内容となる。
我々は、無いものねだりはできない。
つたない政治家であっても、捨てるわけには行かない。
我々は、助け合って、現実対応して行かねばならない。
指導者は、遠い未来に我々の行き着き先の内容を明らかにする必要がある。
そうすれば、自己の協力者を得ることが可能になる。
だが、未来時制のない日本語を使用していては、それも難しいことなのであろう。
日本語脳の持ち主は、未来の内容を受け入れることが難しい。
激しく離散集合を繰り返しながら、現実の世界を迷走する。
この国の意見発表がまともにならなければ、この国の政治音痴も解消しない。
http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/diary/200812
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20110113ddm003010073000c.html
【民主議員総会速報】(3)川口浩衆院議員「たらい回しでは変わらない!」 (1-4ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/110112/stt1101121610007-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/110112/stt1101121610007-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/110112/stt1101121610007-n3.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/110112/stt1101121610007-n4.htm
> 舟山康江参院議員(1回)「私たちが政権交代を実現できた原点は、『国民生活が第一。』ということ、自民党が長く
> 続けた新自由主義経済からの決別が原動力だったと思う。しかし、どうも新自由主義的な政策に戻っているのではないか。
> そんな懸念がいろいろなところで見られる。国民生活第一、新自由主義からの決別という文言が議案書に書いていない」
菅内閣は「消費税発言」を参院選の敗因であるとする文言も議案書から削除してしまいました。
事実を歪曲しても国民は忘れませんよ。