2009.07.28 (Tue)
民主党がマニフェストを発表 (自エンドまであと34日)

夕食後の散歩道で
「自エンド」TBPにTBされた多くのブロガーの方たちが、すでに麻生の失言については書かれていたので、詳しくは触れないが、植草さんも「高齢者の尊厳と人権を踏みにじる麻生首相発言」というエントリーに書かれていた通り、こういった言葉の端々にその人の心の中が表れるものだと思う。麻生の場合は、高齢者に対する侮蔑の失言はこれが初めてじゃないし、麻生の中では、国民はただ利用するためだけのものという考えがあるのは明らかだ。高齢者いじめ制度と言われている「後期高齢者医療制度」を考え出したのも自民党だし、そんな麻生を総裁として選んだ自民党を代表する意見と思われてもしょうがないだろう。
民主党の鳩山代表が27日の夕方に記者会見をして、マニフェストを発表した。まさに自民党による国民イジメ、日本土建化計画、官僚天国などのこれまでの悪政と真っ向から対立したマニフェストで国民の生活向上に目が向けられたすばらしいものだった。
内容は、1.無駄遣い、2.子育て・教育、3.年金・医療、4.地域主権、5.雇用経済の5つを柱とした国民生活の向上を目指すための民主党の政策。
具体的な内容は美爾依流(大雑把)に言えば、下記の通り。
1.税金の無駄遣いをなくすために、予算を組み替え、これまで自民党が見てみぬふりをしてきた官僚による税金の無駄遣いや天下りの根絶を目指す。
2.子育て・教育に関しては、中学卒業まで1人31万2000円の子供手当てを支給すると同時に、公立高校の無償化、大学への奨学金拡充で、親の収入の格差によって生じる子供の教育の格差を縮める。
3.年金では、消えた年金問題に2年間徹底的に取り組み、年金制度の一元化、最低保証年金月額7万円を実現させる。医療では、医師数を増やすために、医学部学生の数を今の1.5倍に増やし、後期高齢者医療制度を廃止する。介護人材を増やすために、ヘルパーなどの月給を4万円増加させる。
4.地域主権では、中央集権から地域主権の政治に切り替える。農業を再生し、食料自給率を高めるために、「個別所得保障制度」を創設する。暫定税率を廃止し、高速道路を無料化し、地域と経済を活気づける。
5.雇用・経済対策では、中小企業の法人税を18%から11%に下げて支援し、全国の最低賃金平均1000円を目指す。「求職者支援制度」を創設し、職業訓練を受ける失業者に月額最大10万円を支給する。製造現場への派遣や企業献金を禁止する。温暖化対策税の導入を検討する。
より詳しく内容を知りたい方は、民主党マニフェストをご覧いただきたい。こちらには、民主党政権が政策を実行する手順から、それぞれの政策の具体的内容が見やすくまとめられており、さらにわかりやすいように資料が表やグラフなどで補足されている。
これまでの政治があまりにもひどかったので、これでも「バラ色のマニフェスト」と与党は呼ぶが、欧米では、これが普通である。これまでの自民党の政策は諸外国のいいところを全く参考にしようとせずに、ひたすら国民の税金を「悪徳ペンタゴン」に流してきた。民主党の政策はその流れを国民に向けただけの話だ。
【More・・・】

マニフェストの前置きにも書かれている鳩山代表の言葉にも、「1日100人以上の方々が自ら命を絶っている。こんな不条理な日本を変え、一人の命も粗末にしない政治にしなければならない。ハコモノではなく、コンクリートではなく人を大切にする政治をつくらなければならない。子育て・教育、年金・医療、雇用などに予算を配分する」とあるとおり、偏った税金の流れを本来あるべき姿に戻すだけの話である。
与党やその助っ人たちは、揃いも揃って、「財源はどこから来るのか」という馬鹿の一つ覚えのようなせりふを吐いている。コイツもそのイチミ↓。
民主公約「非常に不満」=橋下大阪知事
(時事通信 07/28-10:48)
大阪府の橋下徹知事は28日、民主党のマニフェスト(政権公約)について、国と地方の協議の場の法制化が盛り込まれなかったことや、具体的な財源が明確に示されていないとして、「非常に不満」と述べた。その上で「明らかに(総選挙勝利への)自信が見える。地方に対する配慮はだいぶ欠けたと思う」と批判した。
また、「このままでは(民主党が)地域主権を目指されているかどうか非常に疑問。有権者の皆さんの生活は変わらない」との認識を示した。府庁で記者団に語った。
少し前までは、民主党にかなり好意的だった橋下君。民主党のマニフェストでは地域主権を目指しているし、地方に対する配慮は見られると思うけど、どこがご不満なのだろうか。せっかく大阪府知事にしてやったのに、「地方分権」の評価で、民主党をほめるとは何事かと自公からおしかりを受けて、態度を豹変させたのだろうか。
「政権渡せぬ」と首相=閣僚ら、民主公約酷評
(時事通信社 - 07月28日 13:02)
麻生太郎首相は28日午前の閣僚懇談会で、民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)について「安全保障・外交政策が極めて不安だ」と批判、「民主党に政権を委ねるわけにはいかない」と対決姿勢を強調した。閣僚からも、「財源の説明がない」「成長戦略が描けていない」などと指摘する声が相次いだ。
この後の記者会見で、河村建夫官房長官は、子ども手当や高速道路無料化など民主党の政策に関し「財源の説明がなく、これで国民が安心できるのか。無責任、ばらまき政策と言わざるを得ない」と酷評。与謝野馨財務・金融相は「選挙対策用の文章でしかない」と皮肉り、甘利明行政改革担当相も「サービスの大安売りだが、こんなことを続けていれば、いずれ日本も閉店になる」と切り捨てた。
自分たちこそ、選挙用のバラ撒きをやってきたくせにヲマエらが言うな!って感じだよね。他人のマニフェストを感情的にけなす暇があったら、早く自分たちのマニフェストを作ったら?数日後に出来上がった自民党のマニフェストはこれまた民主党のパクリだったなんてことがないようにね。
確かに、民主党のマニフェストは完璧ではない。少し前にも書いた通り、子供手当てについては、所得に応じて支給額を変えるべきだし、せっかく暫定税率を廃止したのに、温暖化対策税なんて導入(検討段階なのでこれから私たちが訴えることによって導入しなくなる可能性はあり)して欲しくないなど、ここはこう変えたほうがいいなと思う部分もあって、必ずしも大満足できるものではないけれども、小泉改革によってより鮮明になった官僚特待制度、国民、特に年金や医療制度による老齢者いじめや、子育て・教育環境の停滞、地方衰退、雇用・経済悪化に対抗するマニフェストとしてかなりいい線行っているのではないかと思う。ワイン党のマニフェストには負けるけど(笑)、まあ、点数でいったら、80点くらいかな。
でも、たとえ、このマニフェストに書かれていることが100%実現できなくても、国民の生活は、今よりずっとマシになることは間違いないと思う。
日本国憲法擁護本当の自由主義と民主主義連合~法大OBのブログが保坂議員に応援メッセージを贈る菅直人氏の動画を紹介して下さった。政権交代後は、保坂議員にもぜひ法務省で活躍していただきたい。

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ご同意いただきありがとうございました。
さて、自民党もやっとマニフェストを出してきたようです。今更、自公のマニフェストを信じる有権者も少ないと思いますが、一応、4年間の総括もあるようです。
見る時間がもったいないので私は読みませんが、ブログ主様の記事が今から楽しみです。笑
私は反対派です。
自民党議員のブログだから当然でしょうが、自民支持者が多いです。早川議員の発言以上に、この支持者たちのコメントに賛成できないことが多いです。
特にひどいのがHとIの二人。(二人ともプライドの塊で、自分の事を書かれていると知ったらここまで追いかけて来かねないのであえて名前はだしません。)
Iは、「自民でも民主でもない第三極」を標榜し、両方とも批判しますが、主張的には大阪府知事や横浜市長に近いネオコンですね。治安維持>表現の自由、を鮮明にするあたり、とてもこの人の主張にはついていけません。
Hは、古典的なネトウヨですが、ネトウヨの持つしつこさ、理屈っぽさ、それでいて何がいいたいか今一つよくわからないところがあり辟易します。
この二人、Iが自民を批判するのをHが噛み付いてみたりと、いがみ合っているところをみかけますが、自民党と保守系無所属程度の違いしかありません。他人を攻撃している時、妙にイキイキして見えます。
一回自民党は野に下るべきでしょうね。
それでも、地方のための政策はマニフェストや政策集に盛り込まれているのですから、それで現時点では十分です。
「子供手当てについては、所得に応じて支給額を変えるべき」という件に関しては、この所得をどのように評価するのか、というのが、とても難しいと思います。例えば、ある家庭の子供については、その父親と母親の所得を考え、その合計額を調べなければいけない、という話になると思われますが、事務手続きの上ではかなり大変な事になると予想されます。そんな事に時間やお金を掛けるのであれば、その分多く、子供手当などを支給した方が良いような気がします。
アメリカに妥協してしまった点(米軍基地、自衛隊派遣)や国会議員の定数削減は好ましくないですし、その点では社民党の方が良いとおもいます。寧ろ定数、特に比例を増やして民意を反映させてもらいたいものです。小選挙区も一部中選挙区(2人選出)にも・・・。
高速道路無料化にしても公共交通、鉄道・バス・タクシー業界への配慮も必要でしょう。但し、独占に守られて官僚的体質になっている点は厳しく批判されるべきです。私企業形態である以上、私的自治の原則で管掌できないだけに自主的にやって欲しいですが。
民主党で足りない点は社民党、国民新党がきっちりアシストし、共産党も建設的野党として「自民公明政権を終わらせ、予想される民主主体の政権では良いものには協力し、間違った方向にはきちんと反対する」とのことです。
比例は社民、国民新党、共産党のいずれかを思想信条に基づいて・・・。
沈みゆく自民党の断末魔の叫びみたいで。(笑)
http://ameblo.jp/gusya-h/entry-10308187687.html
http://ameblo.jp/gusya-h/entry-10308881382.html
http://ameblo.jp/gusya-h/entry-10307504811.html
http://ameblo.jp/gusya-h/entry-10301517619.html
読んでて、自民党の議員や支持者のレベルの低さには呆れてしまいますが。
さて、民主党のマニュフェストに対する自公のおバカ議員のコメントは当然に無視するとして(笑)、橋下のコメントには少々がっかりしました。
まず、この国の仕組みを変えなければならないというときに、地方からという主張は順番が違っていると私は思います。国を変え、それを地方に波及させることが必要なのではないでしょうか。残念ながら、彼は客観的に物を見る立場にはないようです。
また、「子供手当てについては、所得に応じて支給額を変えるべき」というブログ主様の主張に対しては、私は反対意見を持っています。
庶民の子でも富裕層の子でも同一の支援を受けることができてしかるべきだと思います。その意味で定額支援であることは良いと考えています。所得に応じての支援では複雑になりすぎると思いますし、所得累進課税の強化や、相続税の見直しなどを行えばよいのではないでしょうか。
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