2009.02.14 (Sat)
郵政民営化問題:小泉VS麻生
小泉元総理 麻生総理を痛烈批判
かんぽの宿問題から飛び火し、郵政民営化の失敗を総理である麻生が批判。国民にとっても、郵政民営化は失敗だったのは誰の目にも明らかで、その点で麻生に同調する意見は多いだろうと思う。しかし、信念というものを全く持たない麻生は、自分が郵政担当大臣だったときは反対していたが、その後、何年か勉強して今では賛成だなどと麻生らしい迷言を繰り返しているので、国民は又麻生から離れる。
一方、郵政民営化を実行した張本人である小泉、竹中にとっては、この麻生の発言は面白くなく、麻生の人気が低い事をいいことに麻生の発言を批判し、又、話をずらすために定額給付金についても批判している。
ここで、忘れてはならないことは、麻生もひどいが、日本に不幸の種を蒔き、今の惨事を招いた米国の奴隷、小泉はもっとひどいということだ。小泉の定額給付金に関する意見はもっともな事だと思うが、ただそれだけで、小泉に再び同調して自民党に票を入れることはまずないだろう。
【More・・・】
小泉が麻生に反撃している間に、「かんぽの宿」問題で、日本郵政の西川善文社長は13日、「かんぽの宿」のオリックス不動産への一括譲渡契約を白紙撤回すると鳩山邦夫総務相に報告した。これ以上この問題が大きくならないうちに、小泉が日本郵政の西川善文社長に撤回するよう指示したのではないかと推測してしまう。「解散もせず「郵政民営化に反対だった」とのたまう麻生の矛盾と内閣支持率」というエントリーでも、1万円で「かんぽの宿」を売却しておいて、無軌道な契約手続きの水先案内人であったメリルリンチには1億2千万円のアドバイザリー料が支払われていたことに触れたが、『保坂直人のどこどこ日記』によると、その上、「かんぽの宿」がオリックスにうまく譲渡された後は、日本郵政がメリルリンチに6億円の成功報酬を支払う段取りが用意されていたことを報告している。
メリルリンチは株価の急落で経営危機に陥り、去年の9月に米金融大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)に買収されることが発表され、今年1月1日に救済合併される手続きが完了した。が、ごく最近、米証券大手メリルリンチが救済合併される直前の12月に、幹部らに通常よりも時期を早めて総額36億ドル(約3240億円)のボーナスを支給していたことが明らかになった。
公的資金の注入を受けた米金融大手の役員報酬などを調べているニューヨーク州のアンドリュー・クオモ司法長官が11日、米議会下院金融委員会の委員長にあてた書簡の中で公表した調書によると、ボーナスは、幹部ら約700人に1人当たり100万ドル(約9千万円)超、最高幹部4人は計1億2100万ドル(約109億円)支払われたと言う。
「「かんぽの宿」問題が「郵政民営化」の実態を暴くスキャンダルに発展するか」というエントリーで紹介した植草氏がブログで述べていた通り、もし、このような形で簡易保険加入者の資産が、日本だけではなく米国の特定の人々の利権に摩り替えられていたとしたら、この問題は郵政民営化」という巨大な国家プロジェクト全体に関わる「驚天動地の大スキャンダル」に発展するばかりか、ブッシュと小泉が私利私欲のために世界に経済危機を招いた国際的な陰謀事件であった可能性もでてくる。
司法、警察、検察と太いバイプで繋がれている小泉だから、自民党政権のうちはまず逮捕されることはないだろう。しかし、政権が変わったらわからない。今回引退宣言をした小泉が表舞台に再登場したのは、このまま麻生にまかせていたのでは必ず政権交代が実現し、自分がこれまでにやってきたことが全て暴露されてしまう。そんな危機を感じたのだろう。
賢明な日本人が小泉を再び支持するような愚かな真似をするとは思えないけれども、私欲に目の眩んだ単なるアホウか、私欲のために国民を不幸にする陰謀者かのどちらかをどうしてもえらばなければならないとしたら、もちろん、悪巧みをするだけの知能も持ち合わせていないアホウを選ぶしか無いだろう。
最後に天木氏、保坂氏、植草氏や、TBP『自エンド』リンクリストにTBして下さったみなさまが小泉の麻生批判について的を得た意見を述べられていたので紹介したい。
『天木直人のブログ』小泉元首相は最後に大失敗をおかした(1月13日)
見ているがいい。小泉元首相は、この発言でかき回した後は再び沈黙するに違いない。現に発言した後でロシアに逃げている。その間に自分の発言の反応を必死になって見極めようとするだろう。そして世論が盛り上がらないと見るや、後は皆に任せたと言って表舞台から去っていくだろう。後に残された小泉チルドレンははしごを外される事になる。いかにも小泉元首相のやりそうなことだ。要するに卑怯で小ざかしいのだ。
私の予想が外れて、もし小泉元首相が頑張るとすれば、それは息子の将来を思ってのことだ。政治家になった息子が野党議員では話にならない。息子のために連立政権の一角を担う政界再編を起さなければならない。しかし、もしその為に小泉元首相が動くとすれば、こんどこそ小泉元首相はお終いだ。
どう考えてもこの動きは広がらない。こんな馬鹿騒ぎはとっととしまいにして、自民党と民主党の政権をかけたガチンコ勝負に国民は集中したほうがいい。
『保坂展人のどこどこ日記』逆郵政政局か、小泉元総理再登場
「旧改革派」のシンボル小泉純一郎が動き出した。「かんぽの宿一括譲渡」をめぐる問題で、麻生総理が「郵政民営化には反対だった」「当時の担当大臣は竹中さんですよ」などと迷走発言を続けたことにふれて、「怒るというより,笑っちゃうぐらい、ただあきれている」とぶちあげ、定額給付金の3分の2の再議決にも疑問を呈したという。「小泉劇場再来か」とメディアはこぞって大きく取りあげ、「倒閣運動を始めた」「自民党激震」とはやしたてた。しかし、次男を四代目の世襲後継者として決めて引退を表明したはずの元総理がいきりたつのは何か理由があるのに違いない。「かんぽの宿」問題が燃え広がって、「郵政民営化の見直し」につながっていくのを、何とかして阻止しようという思いが先走っているのか、現在の風潮が「小泉内閣」当時とはまるで違っていることに気がついてないらしい。
植草一秀の『知られざる真実』KYキング小泉元首相と「報道ステーション」の誤算
日本は小泉竹中政治で破壊し尽くされた。昨年後半以降の急激な景気悪化のなかで、「派遣切り」の問題が一気に表面化した。小泉竹中政治は「市場原理主義」を基軸に据えて、また財界の意向を反映して労働市場の規制緩和を推進した。企業が容易に人員を削減できるように非正規雇用拡大を後押しした。
労働市場の規制緩和を進めるなら、雇用調整の対象になる労働者の生活をしっかり守る「セーフティネット」を整備することが不可欠だった。「セーフティネット」を整備しないで規制緩和を進めたから、不況が深刻化しているいま、深刻な問題が広がっているのだ。
小泉竹中政治は高齢者、障害者、母子世帯、低所得者、一般労働者に冷酷だった。役人の天下りは死守したが、経済的弱者に対する施策を冷酷に切り込んだ。国民の老後の生活を支える年金に対する対応も無責任極まりないものだった。
2005年9月の郵政民営化選挙で自民党が勝利したのは、国民の多数が「リフォーム(改革)詐欺」に嵌(はま)ったからだ。2007年の参議院選挙で自民党が大敗したのは、小泉竹中政治に対して国民が再評価した結果である。小泉竹中政治に対する否定的評価は時間を追うごとに強まっている。
小泉元首相の影響力が地に落ちていることは、昨年9月の自民党総裁選で証明されているのではないか。小泉元首相はひょっとすると再び総理に帰り咲くことを目論んでいるのかも知れない。しかし、それは「錯乱」としか言いようがない。いまや、小泉元首相が「KYキング」に見える。定額給付金法案が衆議院で再可決される場合、小泉元首相は完全に影響力を失うことになる。
仮に再可決が成立せずに解散総選挙が行われるとしても、小泉元首相の主張が国民に支持される可能性はゼロである。小泉元首相は国民の痛みをまったく理解していない。
小泉元首相は「かんぽの宿疑惑」解明の動きに、慌てふためいていると感じられる。それほど「かんぽの宿」疑惑の根は深いのだ。
『kimera25』残念!2/3否定の過去の言!
『晴天とら日和』小泉純一郎へ ボンクラ息子を政治家の世襲させて、私は⇒「怒るというよりも、笑っちゃうぐらい呆れている!」
『BLOG版「ヘンリー・オーツの独り言」 』小泉劇場の再来をあらゆる知恵を使って阻止しよう!
参考記事:
米メリル、身売り直前に高額賞与 最高幹部は109億円(朝日 2月13日)
<かんぽの宿>譲渡、正式に撤回…日本郵政、第三者委で検討 (毎日 2月13日)
小泉が人気があったのは、景気がよかったからであって、この不況時に突然現れても逆効果になるばかりだ。まさに小泉ゾンビッチロウはKYキングだと思ったら、今日もランキングの応援宜しくお願いします。

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逆に言うと,ロシアのプーチン氏のように,徹底的にギャングを取締れば,あのような連中が出てくることはないと思う.確かに取締りが過ぎて,シベリアの経済に影響を及ぼしてはいるのだけども,あれは必要悪じゃないかしらん.
いつも貴重な情報をありがとうございます。故・亀井善之元農相については知りませんでした。
小泉は、あれだけの悪事を働いていまだに逮捕されていないのが不思議でなりません。
本人は悪事がばれるのが怖いから、政界復帰なんて絶対にないでしょう。
その点では悪事を働いたことを自覚しているようでいいのですが、もう2度と表舞台には出て来ないで欲しいですね。
一度騙されてエラい目にあっているので、今度はみんな醒めた目で小泉を見ているに違いありません。
昨日の報道ステーションについては、植草さんが詳しく伝えてくれていますね。テレビに未来がないのは政府と癒着した電通に操られるままになっているからでしょう。それはネットの世界でも政府に都合いいように操られているという点で同じだと思いますが。テレビに比べれば少しはましかもしれませんね。
あれだけ、「あそう!あそう!」って息巻いていたゴミ売りもいつのまにか麻生批判に明け暮れるようになりましたね。それだけの人物だったということです。結果的に総理になって正体を晒してくれてよかったです。
御手洗冨士夫・日本経団連会長(キヤノン会長)のスキャンダルが噴出し、「かんぽの宿」と合わせ、小泉竹中政治の終わりを示していますね。
後、郵政民営化で忘れてはならないのが故・亀井善之元農相です。運輸族のボスとして郵政民営化を推進しました(二階俊博、武部勤も運輸族ですが)。考えてみると、財務金融族のボス、小泉と運輸族のボス、亀井が郵政民営化の主犯格ですね。
金融業界(外資だけではなくメガバンクなども)、運輸業界でも特に旅客運輸(JR本州三社というメガ私鉄、東急・小田急・京急・京王・阪急・近鉄など大手私鉄。バス専業最大手の神奈川中央交通、第2位の国際興業)が「郵政利権を山分けしたくて仕方が無いようです。
ネオコンの総本山、神奈川県民・横浜市民として、次の選挙でネオコンを何としてでも弱めたいと思います。神奈川11区(横須賀市・三浦市)の住民の皆さん、小泉進次郎に入れないように。
>賢明な日本人が小泉を再び支持するような愚かな真似をするとは思えないけれども
本当にそうなってくれればいいんですけど、未だに小泉に期待する人が多い現状を見ると非常に不安です。小泉劇場はもう勘弁して欲しい。
一昨日の報道ステーションは酷かったですね。それから昨日のラジオで「(小泉発言以後)政治部の記者が嬉しそうだ。」などと言ったコメントが聞かれましたが、だとしたらこいつらに政治報道は無理です。マスコミがこれだから国民は下手に誘導されtれしまうのです。
自民電脳傭兵(ネットに自民礼賛記事ばかり書き込む人々)も調子いいですよ。麻生が叩かれている時はマスコミを批判し、小泉を持ち上げた時はダンマリなんだから。世論なんてこうしたことの積み重ねで作られていくのです。ちょっと怖いですね。
小泉VS麻生‥‥‥
もう、目糞、鼻糞を笑う‥‥‥ の世界だな。
自民党自体が、枯れ木も山の賑わいだし、虚しくなってくる。
しかし、ここまでアカン人材とは思わなかったぞ、麻生。
有力派閥を持たない者が総理総裁に‥‥‥ って最初は思ったけど、
“持てない”理由がよ~~く解かったアル(苦笑)
金だけじゃないんだねぇ。
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植草氏のブログに書かれている通り、テレビでは未だに小泉氏を持ち上げていますが、全くくだらない。前回の参議院選や総裁選を見れば結果は出ているのに。
ただ次期首相に相応しい人物に小泉氏が必ず上位に名を連ねるのが解せません。誰か理由教えてください。