2006.04.21 (Fri)
バンクーバー五輪ハイウェイ工事に住民が抗議
2010年冬季五輪開催に向けたシー・トゥー・スカイ・ハイウエーの改善工事に反対するおよそ50人が18日、ウエストバンクーバーのイーグルリッジにテント村を設営、抗議行動を開始した。
この工事は、同ハイウエーのホースシューベイ上方の崖を伐採のうえ爆破して4車線に拡張するもので、今週中には工事開始が予定されている。抗議者は、湿地帯といった野生動植物の生息地を破壊する恐れがあるとして、BC州政府に対しトンネル工事等、他の選択肢を検討することを要求。「湿地帯は重要なもの。一晩でできるものではなく、一度破壊されたら元にもどすことは不可能。環境を守るためには何日でも抗議する。工事作業員と対峙する覚悟もできている」と抗議者は語る。「政府はこれまでで最も環境に優しい五輪を約束していた。反対者の意見を聞いて他の選択肢を再検討するものと考えていたが、ここまでくるとは信じられない」という声も。泊り込みのテント抗議とは別に、逮捕されても抗議すると意を決している住民もいるようだ。ケビン・ファルコンBC州運輸相は、同コミュニティーとはこれまで2年間の話し合いを経ており、同プロジェクトは最も安全かつ費用対効果の高い選択肢と主張。抗議の権利は認めるものの、工事開始時には逮捕も辞さない構え。
「湿地帯は重要なもの。一晩でできるものではなく、一度破壊されたら元にもどすことは不可能。環境を守るためには何日でも抗議する。工事作業員と対峙する覚悟もできている」という言葉の中に自然を守ろうとするカナダ人の強い意志が感じられる。2年間も話し合いがもたれてきたわりには環境破壊という結果を招くことになりそうで、残念だ。最後まで抗議してわかってもらえたらいいんだけど・・・。
オリンピックが開催されると同時に自然も破壊されてしまうとわかっていたので、今回のバンクーバーのオリンピック開催には反対のカナダ人も大勢いた。オリンピックで世界中から人がたくさん集まってきてくれるのは嬉しいことだけど、環境が破壊されていくのをまざまざと指をくわえて見るのはつらいだろう。環境にこれまでで最もやさしい五輪を約束してきた政府も最後までそれを守るべきだと思う。ずっと話し合ってきたのに、結局最も安全かつ費用対効果の高い方法を選んで、環境も破壊させていただきますというのは約束違反じゃないのか?この抗議をしている50人の方にはあまり無理をしないようにがんばって欲しい。差し入れをしにBCまで行ってこようかな。
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PS
テンプレちょっと変えましたね。前にもまして、さわやかに見やすくなってグッドですよ。ロードする時間も短くなった。
たとえば…
「調査の結果、環境に多大な影響を及ぼすということがわかりましたので、オリンピックを中止します。スポーツの祭典を楽しみにしていた皆様には大変申し訳なく思います。そのかわりといっては恐縮ですが、素晴らしい自然環境を引き続き皆様にお見せすることができると思います。私たちは、この決断こそ、人類の祭典に相応しい行為と考えました。皆様方のご理解に深く感謝申し上げます」
というのは、いかがでしょうか。
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本当にオリンピックが身近に迫ってきてはじめていろいろと気づかされることがありますね。
テッドさんが妄想中のようなかっこいい決断をしてくれないでしょうかね、カナダは(笑)。
だた、競技の記録をのばすためには、オリンピックは必要だし、オリンピックを開催するためには、自然が破壊されてしまうということなんでしょうが、なんかやるせないですね。経済効果と自然環境という相対するものの戦いですね。
シゲオさん、
>湿原が現在の形になるのに、数百年~数千年かかるそうです。
へえ、本当ですか?そんなにかかるなんて知りませんでした。そうすると、高速道路を拡張するために湿地帯の環境を破壊するというのは、とんでもないことですね。カナダ人はこれに対してもっと反対しないといけませんね。
私もぽちとしてきました。いつもありがとうございます。テンプレ又元に戻しちゃいました。いまいち、使いにくかったんです。いろいろ見ながら一番使いやすいものに変えようと思います。